ZOZOに飛び込んだ「H&Mジャパン元社長」の使命 今が出店ブランド誘致の絶好のタイミングだ

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3 ✎ 4
拡大
縮小

H&M、ジバンシィと有名ブランドの日本法人トップを務めてきた人物が、ZOZOの経営に参画した。ZOZOに「無限の可能性を感じた」理由とは。

過去にH&M・ジャパン社長を8年務めたエドマン氏は、自身の次なるキャリアステージとして「ZOZO以外に選択肢はなかった」と語る(撮影:今井康一)

特集「ZOZO 熱狂なき再興」の他の記事を読む

日本でファストファッションの大旋風を巻き起こした、スウェーデン発のH&M(へネス・アンド・マウリッツ)。2008年に東京・銀座で日本1号店がオープンしたとき、開店を待ちわびる客が長蛇の列を作った。
当時、その様子を誰よりも感慨深く見ていた人物がいる。H&M・ジャパン社長として、日本上陸の任務を担ったクリスティン・エドマン氏だ。その後はLVMHグループのジバンシィで日本法人社長を歴任。そして2021年12月、「ゾゾタウン」を運営するZOZOの執行役員に就任した。
「やっぱり小売り、ファッションが好き」と語るエドマン氏は、ZOZOで出店ブランドとの関係強化などを担う予定だ。自身の次なるキャリアステージとして「ZOZO以外に選択肢はなかった」という。創業者の前澤友作氏が去り、新体制で歩を進めているZOZOにどんな可能性を見出したのか。

変わる小売りの可能性を探りたい

――なぜこのタイミングでジバンシィからZOZOへ移籍したのでしょうか。

今までを振り返ると、自分のキャリアをより磨きたい、次のステップに飛びたいというポイントで転職してきた。

今回はコロナが大きなきっかけとなったと思う。コロナによって、仕事の進め方から小売業界全体の構造まで大きく変化した。当時身を置いていたラグジュアリー業界では、対応が遅れていたデジタル化、若者へのターゲティングなどの必要性が見えてきたところだった。

ジバンシィとしても早くEC(ネット通販)の方向性を探らないといけないとプレッシャーを感じていたとき、ちょうどZOZOと一緒に仕事をする機会があって。ZOZOとの協業は、すごく面白かった。彼らは若者の行動やマーケットトレンドを非常に理解していて、実店舗とデジタルの統合など、これから変わっていく小売りの可能性をZOZOで探ってみたいと思った。

――エドマンさんのほうからZOZOに入りたいと持ちかけた?

そうですね。お互いに盛り上がって、ある日、という感じで(笑)。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内