ノンアルコール成長で、ビール系飲料のシェア争いが形骸化

毎年恒例となったビール系飲料(ビール、発泡酒、第3のビール)の出荷量シェア争い。2010年はアサヒビールがシェア37・5%と、0・8ポイントの僅差で2年ぶりにキリンビールから首位を奪還した。

しかし、首位が確定した直後の17日、記者の前に現れたアサヒの泉谷直木社長の顔は冴えなかった。「一つの結果として素直にうれしいが、計画を達成できたわけではない。油断はいっさいできない」。

それもそのはずだ。10年のビール系飲料市場は、前年比2・8%減の4億5917万ケース(1ケースは大瓶20本換算)で、6年連続で過去最低を更新した。ビールや発泡酒が縮小する中、2ケタ成長が続いて頼みの綱だった第3のビールも、10年は前年比8・7%増と伸びが大幅に鈍化。今後さらに厳しくなるのは必至な情勢だ。

名より実取るキリン

一方、アサヒとのシェア争いに敗れたキリンは、一段と落胆が大きいはずだが、その表情は意外に暗くない。ビール系飲料には含まれていない「ノンアルコールビール」の急成長があるからだ。

アルコールを含まないビール風味の清涼飲料は、09年4月にキリンが「フリー」を発売して火をつけた。10年にアサヒとサントリー酒類も参入し、全出荷量は約1000万ケースと倍増。今年3月にはサッポロビールも参入予定で大手4社が出そろう。11年も前年比2~3割増ペースと高い伸びが期待されている。

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