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安倍政権に問われる沖縄基地問題への「熱意」 沖縄問題で手痛い敗北を喫する可能性

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県民投票で示された辺野古移設反対の民意。問題解決への熱意を欠く安倍政権は手痛い政治的敗北も。

県民投票後に「はっきりと民意が示された」と語った玉城デニー知事(毎日新聞社/アフロ)

沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場の移設をめぐって、2月24日、安倍晋三内閣が推進する名護市辺野古沿岸部の埋め立ての是非を問う県民投票が行われ、「反対」票が全有効投票数の72%を超えた。翁長雄志前知事の死去に伴う昨年9月の知事選挙で「辺野古移設反対」を訴えて当選した玉城デニー知事は、「はっきりと民意が示された」と語った。

一方の安倍首相も、「真摯に受け止めている」と述べた。だが、「辺野古移設が唯一の選択肢」という方針は不変で、法的拘束力のない県民投票の結果には左右されずに計画を推し進める考えだ。

「県民投票で『辺野古ノー』の民意を明確にして、移設阻止の切り札に」という案は、2014年12月から18年8月まで知事の座にあった翁長氏が在任中、視野に入れていたプランだった。

安倍首相は12年12月の政権復帰の直前、「辺野古移設推進」を打ち出した。当時の仲井眞弘多知事は、それを見て辺野古移設に舵を切る。政府が沖縄県に提出した辺野古の埋め立ての申請を13年12月に承認した。1年後の知事選で3選を目指したが、「辺野古移設ノー」を掲げる翁長氏に敗れた。

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