ベルギー版フライドポテト、日本上陸の衝撃 世界遺産にも申請予定、その実力はいかに?

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ベルギーの人口は約1120万人と日本の10分の1程度だが、今回のポムケのようなフライドポテト専門店が5500店舗も存在する。ベルギー政府は2015年にベルギーのフライドポテトをユネスコの世界文化遺産として申請する予定だ。

価格は日本で受け入れられるか

ナイレン取締役はテイクアウト客が7割と想定している

今回の日本上陸に際して、アレンジした点がいくつかある。その1つが保温性だ。

「ベルギーではほとんどの人が店でポテトを食べていくが、日本人はテイクアウト客が多い」(ナイレン取締役)。ポムケ側は7割の客がテイクアウトすると見込んでおり、保温を意識した揚げ方や容器を工夫した。

今後の展開については、「1日200人の来客数を目標にやっていくが、まずは1店目を軌道に乗せる」(同)と述べるにとどまり、具体的な出店計画は明示しなかった。ただ、将来的なFCでの展開も視野に入れ、拡大を図っていく構えだ。

外苑前に出したポムケの1号店

ポムケ1号店を出した外苑前のような都市部では、目新しさもあり当面は順調に推移するだろう。ただ、日本の国民食とされる牛丼が並盛で400円以下ということを考えると、ポテトのMサイズ550円という価格設定が日本の消費者に受け入れられるかどうか。

単価が高めの商品だけに、立地を見極めた店舗展開がベルギーポテトの生き残りを左右しそうだ。

又吉 龍吾 東洋経済 記者

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またよし りゅうご / Ryugo Matayoshi

2011年4月に東洋経済新報社入社。これまで小売り(主にコンビニ)、外食、自動車などの業界を担当。現在は統括編集部で企業記事の編集に従事する傍ら、外食業界(主に回転ずし)を担当。趣味はスポーツ観戦(野球、プロレス、ボートレース)と将棋。

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