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「経営の神様」の絶妙な宗教との距離感 多くの宗派とつながるが、どこにも帰依せず

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宗教界との多彩な交流でも知られた幸之助。経営哲学にどんな影響を受けたのか。

1960年、東京・浅草寺雷門の開通式。幸之助(中央)の寄進で95年ぶりに再建された(写真提供:PHP研究所)

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西本願寺(浄土真宗本願寺派)門徒総代、西本願寺津村別院門徒総代・参与、高野山真言宗枢議常任総代、成田山大阪別院(真言宗智山派)信徒総代、四天王寺(和宗)信徒総代、浅草寺(聖観音宗)顧問、全国神社総代会会長、伊勢神宮崇敬会会長、石清水八幡宮責任役員──。

松下幸之助が生前に就いたとされる役職である。松下家は浄土真宗本願寺派であるものの、幸之助自身はさまざまな宗教宗派とかかわりを持っていた。このほかに臨済宗の立花大亀老師、天理教の中山正善真柱(しんばしら)、辯天(べんてん)宗の大森智辯尊女、創価学会の池田大作名誉会長、宗教家ではないがカトリックの飯島幡司(経済学者、実業家)、生長の家の石川芳次郎(実業家、京都市名誉市民)らとの交流にも積極的だった。

1989年の幸之助の葬儀(松下電器グループ合同葬)には多数の大物宗教家が参列し、宗教界での顔の広さが話題となった。浄土真宗本願寺派の渡辺静波総長らの読経の中、上述の宗教宗派の関係者に加えて、立正佼成会の庭野日敬会長からの弔電も届いた。

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