黎明期のタブレットPC、北米市場に新製品が続々登場

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 タブレット市場も、数年もすれば、メーカーの勝敗ははっきりし、生き残るのは3社程度になるだろう。だが、今はまるでパソコンの黎明期のころのように、さまざまOSやコンセプトを掲げた製品が数多く登場している状況だ。

 

製品普及のカギを握るアプリケーション市場でも製品開発の熱気は高い。カリフォルニア州のスタンフォード大学そばに本社があるフリップボード(http://www.flipboard.com/)は、iPad専用でメディア向けにアプリを開発中。地元紙のサンフランシスコ・クロニクル紙、グルメ雑誌のボナ・ペティ、大手ファッション誌のヴォーグなど約8社と提携し、長文の記事、短文の記事、イメージ用などテンプレートを開発中だ。

 「雑誌の写真やデザインが鮮明なら、広告媒体としていろいろな仕組みができる」と、フリップボードのマイク・マッキュ社長。位置情報SNSのフォースクエアなどと組み合わせ、雑誌と場所を組み合わせた広告も可能という。

ところで、アメリカのタブレットユーザーの感想はどうなのか。実際にユーザーの声を拾ってみた。

「会社主催のピクニックで、くじの景品として2カ月前にiPadを手に入れた。軽いから持ち運びしやすいので出先で使っているけど、文字入力が難しいし、デスクでは使いたくない。パソコンに置き換わるものではないね」とネットスイートの副社長ゲリー・ヴァイジンガー氏。同僚の1割がiPadを持っているそうだ。

ベンチャーキャピタリストのマイケル・パレック氏はiPadを2台持つ。「発売前のオンラインで予約して買った。スマートフォンとノートパソコンの中間に位置するタブレットは、すぐに電源が入って使え、9時間もバッテリーが持つ。iPadは5万以上もアプリがあり、サムソンとも、デルとも、HPとも違う。アプリデベロッパーがそろっており、他のメーカーが追随できないエコシステムがある」。

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