進次郎氏が説く「アベノミクスの先の政策」 33歳の人気政治家は、あえて未来を語る
この人以上に人気がある政治家が、いまの日本に存在するのだろうか。衆院選が公示された12月2日、小泉進次郎氏の応援演説を聞いてみた。
実は2年前の衆院選でも、進次郎氏の「第一声」を取材した。早朝に地元で出陣式を済ませ、進次郎氏が向かったのは山梨1区。公認候補とはかねてから「第一番に応援する」と約束していたからだ。
進次郎氏は甲府駅前に集まった聴衆に向かって甲州弁で挨拶をした後、向かいの公園に鎮座する武田信玄公の像に対しても「ご挨拶しなければ」と述べて笑いを誘った。
その後に向かったのは八王子駅で、東京24区の萩生田光一氏の応援に入っている。萩生田氏と進次郎氏はともに青年局長を務めたという関係だ。進次郎氏が八王子に入ると、駅前の歩道は人であふれ、歩道橋の上はあまりの人数で落ちんばかりだった。あの黒だかりの人の山を、忘れることはできない。
寒くなっても帰ろうとする人は皆無
今回の衆院選は、やや落ち着いた様子に見えないわけではない。だが進次郎氏の人気は群を抜いている。
午後4時から日本橋小網町で再選を目指す東京2区の辻清人氏の街宣が行われたが、進次郎氏をひとめ見ようと予定よりも早くから大勢が集まってきた。もちろん動員もかけられたにちがいない。
「東京2区は主戦場だ」。元参院議員の保坂三蔵氏はこう述べた。辻氏の選挙事務所のすぐそばに東京証券取引所があり、株価の上昇はアベノミクスの成功の証拠のひとつと言われる。力が入るのも当然だ。
この日は寒波が東日本を覆い、午後から気温が下がり始めた。それでも帰ろうとする人は皆無。それどころか、増える一方だった。誰もが進次郎氏を待っていた。30分ほどして車が到着し、進次郎氏は支持者にもみくちゃにされながら街宣車の上に上がった。
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