今年こそ海外旅行できる?渡航にいくつかの条件 徐々に緩和の方向だが、気軽には行けない

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これ以外の「非指定国」から帰国する場合、自宅待機は求められない。

次に相手国に入国する条件を確認する必要がある。日本に戻るときに待機がなくても、相手国に入国時に待機があれば、結局大きな支障となってしまうからだ。

各国の入国条件については外務省の「新型コロナウイルスに係る日本からの渡航者・日本人に対する各国・地域の入国制限措置及び入国に際しての条件・行動制限措置」にまとめられている。

ただし、個別の国の細かい事情については「日本橋夢屋 海外出張情報」のサイトのほうが詳しい。このほか、各国の大使館のサイトや、現地の日本大使館のサイトを参考にしてほしい。

西ヨーロッパは陰性証明書も不要の流れ

ここでは、比較的日本人の渡航者数が多い国を中心に入国条件をまとめてみた(2022年3月18日時点)。なお、ワクチンの接種の有無などで条件がかなり異なるため、今回はワクチン接種済みの人の例を挙げた。多くの国で求められる「ワクチン接種証明書」やコロナ以前から必要なアメリカ入国時のESTAなどの条件についてはふれていない。

入国先によっては、PCR検査の英文証明書に本人の名前が印刷されていること(アメリカなど)、RT-PCR形式(タイなど)が求められている。格安の料金で受けられる検査ではこれらの条件を満たさず、タイ国際航空などで搭乗拒否となったケースも報告されている。

同じ国へ飛ぶフライトであっても航空会社によって対応が異なるので事前に航空会社に確認したい。とはいえ、航空会社に問い合わせても明言を避けることが少なくなく、ツイッターなどで過去に搭乗できたか、あるいは拒否されたのかなどの情報を参考にせざるをえない状況が発生してしまっている。

■アメリカ
・出発前1日以内(出発前日または当日)に採取した検体によるPCRか抗原検査の陰性証明書の取得が必要
・アメリカの空港経由で第三国へトランジットする場合も入国と同条件となる
・日本を出発する空港で、航空会社へ提出する英文の宣誓書が必要

■タイ
・渡航前72時間以内に実施したRT-PCR検査の陰性証明書
・タイ滞在期間すべてを対象とする新型コロナウイルス感染症の治療費を含む最低2万ドル以上の治療補償額の医療保険の英文証明書
・SHA Extra Plus(SHA++)ホテルの到着1日目の予約確認書
・1回のセルフATK検査(抗原セルフテストキット)(5日未満の滞在の場合は不要)

SHA Extra Plus(SHA++)に指定されたホテルはバンコクの場合、全体のほぼ半数ほどとなっており、入国後のPCR検査や空港からホテルへの送迎なども含めて1泊1万4000円程度からとなっている。

保険の英文証明書は、クレジットカードなどに付帯する保険でも可能だ。これは保険会社から無料で入手できるケースが多いが、入手までに7~14日ほどかかることが多いので、渡航の予定がある場合は、あらかじめ入手しておいたほうがいい。

なお、4月1日以降は陰性証明書などの提示もなくなることが発表されている。

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