「意識高いZ世代に戸惑う」上の年代が心得たい事 まずは受け止め、個性引き出しどう活かせるかだ

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次に上司や周囲に求められることは、実現したいことの具体化、つまり解像度を上げることと、筆者は思う。いわゆるWILLの具体化ともいえるものだろう。例えば、「社会を動かす経営者になりたい」というゴールがあったとしても、その実態は非常にあいまいであるケースも多い。ここも、だから曖昧ではなく、その背景や、具体化なロールモデルなどを一緒に考えていくのが望ましい。

ポイントは、仮でもいいので「いつまでに」と「どうやって」を決めることとなる。部下の目標を実現するための道のりを一緒に考えられるか。それはキャリアパスのイメージ合わせとなる。

例えば、「働く女性の役に立つ新規事業・サービスをつくりたい」という目標を持つ女性の部下がいたとする。それに対しては「働く女性とは何なのか?」「役に立つとはどういうことなのか?」「新規事業をつくるとは?」を話し合って目標を決めていくような感じだ。

目標を実現する期日を決めるときには、人生のライフステージも意識するのがいいだろう。そうした事情を踏まえ、仮に「30歳までに」と設定したのであれば、30歳でその仕事をするにはどんな状態だったらいいか……と最終のゴールから逆算していき、今の仕事との関連性や意義を一緒に考えていくというのが有効になるはずだ。

WILLの次は、CANを具体化する

いわゆるWILLとの要素接続に加え、CANの具体化についても考える必要があるだろう。成長のマイルストン設定ともいえる。一方で、「将来は新興国の支援がしたい」などのように、部下のやりたいことが今の業務内容と直接的にはつながりにくい場合だったとしても、そのために「どう成長するか(どんな力を身に付けるか/何ができるようになるか)」の対話が欠かせない。

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