たばこ税2年連続引き上げの要望に、“売り上げ減の影響見極めたい”--五十嵐財務副大臣

たばこ税2年連続引き上げの要望に、売り上げ減の影響見極めたい--五十嵐財務副大臣

政府税制調査会が26日開かれ、2011年度の税制改正に関連して6府省から税制改正要望についてのヒアリングを行った。厚生労働省が求めているたばこ税の税率引き上げについて、「2年連続のたばこ増税が増収につながるのか」と疑問視する意見が出されたが、小宮山洋子・厚生労働副大臣は「(1箱)700円台までは税収が減らない試算がある」と述べ、データをもとに議論を継続するよう求めた。

また、ゆうちょ銀行とかんぽ生命が郵便局会社に業務委託する際の手数料にかかる消費税を非課税とする総務省の要望については、「消費税の根本的考え方に反している。課税の公平原則に照らして問題がある」(尾立源幸・財務大臣政務官)という反対意見が出されたほか、いわゆる「光の道」推進税制の創設については「受益者が特定の法人で、公平性、中立性の観点から問題がある」(同)という意見が出された。

今年10月1日に税率が引き上げられたたばこ税については、2年連続の税率引き上げを厚生労働省が要望している。厚労省の資料によると、海外と比べて日本の喫煙率は男性で36.8%と、ドイツの34.8%、フランスの33.3%、イギリスの22%などと比べても高い。また、日本のたばこ価格は1箱(20本)あたり、1ドル80円換算で410円と、ドイツの510円、フランスの581円、イギリスの858円などと比べて、まだ安く、値上げの余地があるという。

小宮山副大臣は「先進国並みの600円に価格を引き上げれば、推計で男性喫煙率は31.1%から25.3%まで減少する」と述べ、2年連続のたばこ税率引き上げを求めた。

これに対し、税調後に記者会見した五十嵐文彦・財務副大臣は、「引き上げという考えも当然成り立つが、これまでとはケタの違う引き上げを実施したばかりで、これまでにない事前の買いだめが起きた。(かつてと異なり、値上げして)3カ月くらいでは平準ベースの(売上に)戻らないのではないか。少し先までみないと、なかなか(10月のたばこ増税の)影響を見極めることはできないのではないか」と述べ、11年度の税制改正に盛り込むのは難しいとの考えを示した。

また、ゆうちょ銀行とかんぽ生命に関する消費税の非課税措置について、五十嵐副大臣は「友党(国民新党)との関係もあるので、真剣に検討していきたいが、これまでに積み上げてきた議論がまったく白紙というわけではない」と述べ、慎重に検討していく考えを示した。

28日には地方団体のほか、農林水産省と経済産業省からのヒアリングを予定している。

(撮影:今井康一 =東洋経済オンライン)

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