(第40回)【インタビュー編】「顔の見える就職と採用」を掲げるパフ・釘崎社長に聞く「本当の就職活動」

(第40回)【インタビュー編】「顔の見える就職と採用」を掲げるパフ・釘崎社長に聞く「本当の就職活動」

佃 光博

●企業と学生の「ウソ」がもたらす不幸

 この10年ほどの間に就職戦線は画一化した。就職活動も採用活動もWebへの依存度が高くなった。一般的に、学生は就職ナビからプレエントリーし、セミナー情報もWebで知る。学生の学力や適性を測るテストもWebで行われるケースが増え、面接の通知はメールで伝えられることが多い。最近では、会社説明会もWebで行われることがあり、人事と学生は面接で初めて顔を合わせるなんてこともある。かつてと比べると、お互い「顔の見えない」中で就職、採用が進んでしまっている。こんな状況に異を唱える就職サービス会社がある。パフだ。
「顔の見える就職と採用」という理念を掲げ、「世の中でいちばん、学生のことを知っている」と自負している会社。異色である。そこでパフを訪ね、釘崎清秀社長に就活学生へのアドバイスを聞いた。2回に分けてお伝えする。

●「顔の見える就職と採用」を掲げる就職サービス会社

 企業の採用をサポートする就職サービス会社はたくさんあるが、実はほとんど学生のことを知らない会社もある。就職ナビに登録した学生に対するアンケート調査によって結果を発表し、「今年の特徴」を分析しているが、学生と直接話すことはそれほど多くない。
 企業を訪問して人事担当者と話す営業は、自社が調査したデータについては詳しいだろうが、社内の調査部署が作った資料を読んだ知識にすぎないことも多い。
 パフは違う。「職学校Web」を運営し、スタッフは毎日多くの学生とメール交換し、実際に会って話すことも多い。

 就職サービス会社の多くは就職をビジネスととらえ、中には最大の関心は企業の人事部からの受注(売り上げ)ということもあるが、パフはとことん学生と向かい合っている。たぶんこんな就職サービス会社はパフだけではないだろうか。現在常識化している新卒採用のスタイルを批判し、否定しているともいえる。

 なぜそんな会社になったのかといえば、釘崎社長の学生時代にさかのぼる。今から27年前の1983年にリクルートでアルバイトをしたのが就職ビジネスとの出合いだった。アルバイトといっても、企業を訪問し、企画提案をする営業。そのときに人材ビジネスのものすごさに驚いた。
 しかし同時に疑問も抱いた。学生はリクルートブックに紹介されているのが広告だと知らないで読んでいる。演出、脚色が施された記事を読んで、ここはすごい、いい会社だ、と信じ込む。つまり「学生は欺かれている」。そういう新卒採用メディアのあり方に、釘崎氏は違和感を抱いたのだ。

 その後釘崎氏はいくつかの会社を経て、1997年にパフを設立する。設立の意図は「自分らしい就職ビジネス」「求人媒体ではなく、学生の視点」「ネットの双方向性を活かす学生と企業が対等なメディア」を作ることだった。そうして始めたのが「パフの就職応援ページ」(現在は「職学校Web」)だった。
 掲げた理念が「顔の見える就職と採用」。企業には「ウソをつくな」と注文をつけ、学生には「仮面をかぶるな」と説く。そして企業に「学生を選ぶのではなく、育てる採用活動にしよう」と呼びかけ、賛同企業を集めて「職サークル」を組織した。それから13年が経過した。

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