コロナ禍「メンタル弱り気味」その予想外な理由 不調を感じるのはネガティブだからではない

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コロナ禍でメンタルが弱り気味という人は少なくないでしょう。が、それは「ネガティブな性格なせい」では必ずしもありません(写真:jessie/PIXTA)
コロナうつが増えていると言われて久しい昨今、先が見えない状況下で私たちはどのように自分のメンタルケアをしていけばいいのでしょうか? 『しんどい心によく効く1日1分みぞおちもみ』の著者で人気整体師の永井峻さんは「カギは呼吸にある」と言います。本記事では同書籍の中から、浅い呼吸の人が増えている背景と自分でできるケアをご紹介します。

メンタル不調は性格のせいではない

長引くコロナ禍でメンタルの不調を訴える人が増えています。ですがそれを自分の性格のせいだと考えてしまう人が、たくさんいます。あなたは、どうでしょうか? たとえば、メンタルが落ち込んだり、気力がわかなかったりするときに「これは私のクヨクヨする性格のせいだ」「もっとポジティブにならなければ」「細かいことなんて気にしちゃダメだ」と自分を責めていないでしょうか?

これは本当によくある勘違いです。 

実際に、心の不調を抱えた人たちの中には、ポジティブな傾向の人もネガティブな傾向の人もいらっしゃいます。細かいことを気にするタイプもいれば、その逆だっています。ただ共通しているのは、体が一定以上に弱っているために、ポジティブな発想や行動を選びにくい状態になっていた、という点です。 

何より、心の不調を克服した人たちに何千例と立ち会ってきましたが、みなさん、別に性格が変わったわけではありません。

変わったのは性格ではなく、体調です。体調の改善によって、体力や気力が回復したのです。つまり「バッテリーを充電したような状態」になるので、自然にやる気や行動力といったエネルギーが戻ってくるのです。さて、それでは、心の調子をいちばん左右する体調とは、何でしょうか? それは呼吸です。

職場の待遇に大きな不満はなく、上司や同僚の中には苦手な人もいるにはいるけれど、悩むほどではない。それなのに、漠然とした不安にモヤモヤしたり、なかなか眠れずに疲れが抜けなかったり、起き上がるのもつらいほどやる気が出なかったりする。この症状は、自律神経失調症とか、うつかもしれない、どうしたらいいかわからない……。そういった悩みを抱える人が驚くほど多くなっていました。

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