片眼視は、片方の目だけで近くのモノを見ること。右目だけで見る場合、顔を少し左に反らし、右目を中心にした姿勢を取ることが多い。すると、使わない左目は筋肉が緩んで下がる。右目は上がって左目は下がるといった歪みが起こることで、老け顔になりやすいそうだ。
「たるみと顔の左右のバランスの崩れに加えて、目がショボショボとしていると、さらに老け顔を増長します。現代社会では、そういう人が多いといえます」(中川所長)。
目への血流が減ると、シワやクマが生じやすくなる
目の疲労が老け顔に関係しているのは、血行不良だ。同じ姿勢を続けると、肩や首がこることで、頭部への血流は減少。首を前に倒すだけで、脳へ行く血流は4分の1に減るという。加えて、目をキョロキョロ動かす「外眼筋(がいかんきん)」も、ジッと画面を見続けることで機能が低下し、目への血流は、さらに減る。
「目への血流が減ると、酸素や栄養分が届かなくなり、視力が落ちるだけでなく、目の周囲の皮膚にシワやクマが生じやすくなります。運動機能の低下でまぶたが下がると、目も小さくなるのです。みなさんも、目を細めた状態で鏡を見てみてください。大きくパッチリした目のときと比べて、老けた顔に見えるでしょう。姿勢の悪さだけでなく、目の疲労も、老け顔につながるのです」(同)
化粧でカバーしようとしても、運動機能の低下した目をパッチリ開くのは難しい。また、コンタクトやメガネを使用しても、根本的な目の疲れを取り除かないと、老け顔を食い止めることはできないそうだ。
「メガネなどでは、目への血流を増やすことはできません。モノを見ることは、エネルギーを多量に消費し、酸化を引き起こします。酸化は、老化を促し、細胞を変性させるのです。目への負荷が大きいほど、それが続くことで強度の近視から、合併症として、緑内障や白内障、網膜はく離なども起こしやすくなるため、注意が必要といえます」(同)
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