「積極還元で配当利回りも高い」50社ランキング 過去10期「無配・減配なし」銘柄に限定して選抜

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なお、ほかのメガバンクでは、みずほフィナンシャルグループ(8411)の予想配当利回りが5.47%と三井住友FGを上回っているが、増配回数は2回にとどまっているので対象外となった。三菱UFJFGは予想配当利回り4.41%で18位だった。

3位には、光通信(9435)の子会社で、中小企業向けにOA機器などを販売するエフティグループ(2763)が入った。過去10期のうち9期が増配で、今期の予想配当利回りは5.28%。業績は安定しており、株主還元にも積極的。今期の配当予想は年間63円と前期から据え置きだが、減配リスクは小さそうだ。

連続増配で高利回りは金融系が多い

10期すべて増配だった企業の中では、三菱UFJリースと日立キャピタルが2021年4月に経営統合した三菱HCキャピタル(8593)が11位。ダイヤモンドリース時代から増配を続けており、前期まで22期連続増配。今期も増配の計画だ。

また、同じく連続増配中で、傘下に山口銀行やもみじ銀行、北九州銀行をもつ山口フィナンシャルグループ(8418)も20位に入った。ランキング上位を見ると、金融系企業が上位に目立つ。

そのほか、10期増配ではホンダ(7267)系の自動車骨格プレス部品メーカー、ジーテクト(5970)が28位となった。今期予想配当利回りは3.99%だが、こちらは自動車減産の煽りを受け、11月5日に業績予想を下方修正し株価も低迷したため、配当利回りの上昇につながったようだ。

時価総額1兆円以上で10期増配の大企業では、大和ハウス工業(1925)が37位に、KDDI(9433)が46位に入った。KDDIは10月末に発表した上期決算が微減益となり株価も軟調となったが、今期は20期連続増配が濃厚だ。

日経平均株価は2万9500円近辺に戻すと高値警戒感から上値が重くなりがちだが、こうして見ると地合いの悪化などで売られすぎの高利回りの増配銘柄も少なくないようだ。やはり、しっかりとした銘柄選別こそ重要といえそうだ。

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