内閣参与「消費税10%は、1年半先送りを」

本田悦朗・内閣官房参与が発言

 9月1日、内閣官房参与を務める本田悦朗静岡県立大学教授はロイターのインタビューに応じ、4月の消費増税による景気下振れは想定外の大きさだったと懸念を示した。写真は東京のビジネス街で4月撮影(2014年 ロイター/Toru Hanai )

[東京 1日 ロイター] - 安倍晋三首相の経済ブレーンで内閣官房参与を務める本田悦朗静岡県立大学教授は1日、ロイターのインタビューに応じ、4月の消費増税による景気下振れは想定外の大きさだったと懸念を示し、2015年10月に予定されている消費税率10%への引き上げは、1年半先送りし2017年4月実施とするのが望ましいとの認識を示した。

消費増税による駆け込み需要の反動減に加え、消費税率3%引き上げによる実質所得の8兆円減が経済に重くのしかかり、増税による景気下振れは「想定外」に大きかったと指摘。「デフレからインフレへの転換期での消費増税のリスクがいかに大きいか。消費マインドも企業マインドも安定していない時に増税することのリスクを学んだ」と語った。

安倍首相は12月上旬に2015年10月の消費税率10%への引き上げの是非を最終決断する方針だが、本田氏は「再増税は非常に慎重にならざるを得ない」とした。

そのうえで「実質賃金のマイナス幅を補って余りあるだけの名目賃金の上昇が期待できる状況が確実になるまで、消費税の再増税は延期すべき」とし、「最低1年半くらい延期し、2017年4月1日(実施)としてはどうか」と語った。

増税政策失敗はアベノミクスの成功に多大な影響

経済の好循環を促しGDPを拡大させていくアベノミクスに対して、あらためて「消費増税は消費や投資に冷や水をかけ(成長)縮小効果がある政策」とし「消費増税とアベノミクスは逆を向いている。今はアベノミクスに集中すべきだ」と指摘。再増税の判断は「アベノミクスの成功に対して非常に大きな影響を与える」とも語り、増税政策を失敗すれば景気腰折れにつながりかねないと警告。慎重な判断が必要と繰り返した。

7─9月期実質GDP(国内総生産)は前期比年率で4%程度の成長が見込まれている。4─6月期に大きくマイナスとなった後の「発射台」効果があり、本田氏は「前期比年率4%成長といっても中身をみなければ意味がない。在庫投資や公共投資が押し上げに寄与したとなれば、自律的な経済回復とは言えない。消費・投資が本当に戻るかがポイントだ」と語った。

拙速な再増税はデフレ脱却もおぼつかなくしてしまうと警告し、「2年で2%とするとの(物価)目標にはコミットすべき。そのためには、今増税するより目標が実現し安定するまで先に延ばすほうが賢明だ」と語った。

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