ニュースアプリ大混戦、生き残るのはどこだ グノシー、スマニューなどが続々登場

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だが、ニュースアプリが持続的に成長するには、収益基盤の確立が欠かせない。現状で各社は収益化を模索している段階。儲けの手段は目下、主に広告掲載であり、あとは利用者への課金だ。

グノシーはスポンサーからのアプリへの広告収入で、月数億円を稼いでいるとみられる。今年6月には広告収益の一部を、記事提供元の媒体に還元する制度も始めた。

広告だけでなく、課金を主力にする意向なのが、ニューズピックス。現在は月1500円で8媒体の記事が読める有料プランを用意する。ネットでの有料化は難しく、加入数はまだ500人程度だが、今後は検索機能なども追加し、強化する構えである。

今は勃興期ゆえ、まさに百花繚乱のニュースアプリ。機能面で差別化は難しく、記事を外部に依存する以上、中身も差がつけにくい。UBS証券の武田純人アナリストは「ライバルより素早く大量の利用者を得てスケールで突き抜けるか、専門性を磨いて広告や課金で着実に稼ぐか」と見る。一日も早く独自の地位を得ることが生き残りの条件といえそうだ。

「週刊東洋経済」9月6日号(1日発売)の「核心リポート01」を加筆修正し転載)

長谷川 愛 東洋経済 記者
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