ネットで選挙は戦える! 「ネット街頭演説」解禁はできなかったが、秘策あり

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ネットで選挙は戦える! 「ネット街頭演説」解禁はできなかったが、秘策あり

藤末健三 民主党参議院議員

筆者ら若手議員が超党派で進めていた、「この参議院選挙でのネット選挙活動の解禁」が実現できなかった。

ネット選挙活動は世界的な流れで、多くの先進国では早くから運用が始まっている。筆者らは、とにかく参院選でネットを利用した選挙活動を始めようと、ウェブサイトとブログの更新に限るが、選挙期間中の利用をできるようにする公職選挙法の改正を、今年6月まで開かれていた国会で成し遂げようとしていた。

しかしながら、鳩山首相辞任と菅首相就任の手続きによる国会審議の中断により、「ネット選挙活動実現の公職選挙法改正案」は衆議院への提出さえもできずに終わった。

わがネット選挙活動「3本の矢」

さて、ネット選挙推進に取り組んできた筆者は3つの秘策を考えていて、それらを「3本の矢」と名づけた。

「3本の矢」はUstream活動中継、音声メール、民主くん(本当は「初音ミク(はつね・みく)」でいきたかった)による応援である。

1本目の矢はUstreamを利用した街宣活動の生中継である。Ustreamはネットを利用した動画共有サービスで、生中継に適している。中継と言えば大掛かりな機材を想像するかもしれないが、スマートフォン1つで映像と音声を配信できるので、費用対効果は抜群だ。

公選法では、午後8時以降のスピーカーを用いた街宣活動を禁じている。しかし、Ustreamを用いれば街宣活動などしなくても一度に多くの有権者に対してメッセージを発信することができるのだ。

そしてTwitterを用いて視聴者の意見をもらい、それに動画で答えるという双方向性も実現しようと考えていた。システムも途中まで開発していたので、ネット選挙活動解禁ができなくなった時の落胆は大きかった。

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