英語ができない役員は2年後にクビにします 三木谷浩史・楽天会長兼社長に聞く

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 大事なのは、動くために考え、考えるために動くこと。それを日本人とだけではなくて、グローバルにできるような人が求められている。

グローバルにコミュニケーションできるといろんなノウハウを吸収できる。なぜ楽天が強いかというと、僕が世界中の成功例にアクセスして、いいアイデアを見つけてくるから。僕は天才でも何でもない。世界中のいいものを見つけて、結び付けて日本でやる。はっきり言って、僕がやってきたのはそれだけ。

日本は競争が甘っちょろい

――ビジネスを通じて、中国人、インド人の若者と日本人の若者に大きな差を感じますか。

ハングリー精神が違うというのは確か。鎖国を300年続けた国と、いろんな歴史を繰り返してきた国とは違う。お上が守ってくれると彼らは思ってないでしょう。自分の道は自分で切り開くというのが原則。

小中高の教育にしても、日本は競争が甘っちょろい。やっぱり大事なのは切磋琢磨。敗者を蔑(さげす)むのではなくて、「競争してみんなで伸びていく」「ダメな奴は強い奴が助ける」というふうにしないといけない。

――三木谷さんは今中国語を勉強していますが、英語だけでなく中国語も必須ですか。

そこまでは言わない。中国語を学ぶ意味は二つある。一つ目に、僕は英語は半分ネーティブなので、みなに英語を義務づける分、僕も新しいことをやれば文句ないだろうと(笑)。二つ目に、中国市場は楽天のビジネスにとって将来的に極めて重要。最低でも30年後には、中国語圏のマーケットは英語圏を超えるでしょうから、中国の人と片言でもしゃべれるようになっておきたい。

(週刊東洋経済2010年6月19日号/特集・あなたは世界で戦えますか? より)

週刊東洋経済編集部
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