いい歳した地方議員が号泣したのは、なぜか 第8回(最終回) 怒りの連鎖を断ち切ろう!

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怒りを連鎖させない

怒りの感情は連鎖する。「怒りの情動伝染」といって、誰か一人がイライラするだけで、周囲にイライラがまん延していく状態で、短気な人一人のせいで職場全体が殺伐としてしまうような感覚だ。怒りの感情が芽生えた人は、新たな矛先を探そうするのである。たとえばこんな風に伝染するのだ。

パワハラを受けた人が、イライラの感情を家庭に持ち帰ると、夫(妻)から妻(夫)へ、夫(妻)から子へとイライラをぶつけてしまう。
  ↓
 イライラをぶつけられた子は、家では自分の弟や妹、学校では自分よりも弱い子をいじめてしまう。
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 いじめられた子は、塾へ行き、講師の教え方に八つ当たりをする。
  ↓
 八つ当たりをされた講師は、後輩を叱責し、取引業者に嫌味を言う。あるいは、お店でウエイターを怒鳴り、病院で看護師にクレームをつけ、酔っ払ってタクシー運転手にからむ。

理不尽な怒りを向けられた看護師、ウエイター、タクシー運転手は……もう怒りの連鎖は止まらない。こうして怒りの連鎖に巻き込まれた人は、虫の居所が悪くなり、無関係の人についつい文句を言ってしまったりする。

誰かに怒りをぶつけられたら、無意識にでも誰かにぶつけないと気がすまない人たちが増えたら、とても危険で厄介で辟易する世の中になってしまう。しかし、アンガーマネジメントを習得すれば、 自分の怒りのはけ口に誰かを利用しなくなる。自分がぶつけられた八つ当たりは、「深呼吸」や「6秒待つ」(第2回参照)などして、無駄に他人へぶつけることなく対処してしまう。

このように、アンガーマネジメントができる人が増えれば、 世の中のところどころで怒りの鎖が断ち切ることができる。そうすれば、不条理に怒りをぶつけられる人も減っていき、おのずと暮らしやすい世の中になってくると考えるのは理想論だろうか?

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