関西国際空港救済案の現実味、伊丹空港との統合でも前途多難 

関西国際空港救済案の現実味、伊丹空港との統合でも前途多難 

視界は開けるか。国土交通省の「成長戦略会議」が4月28日、巨額負債を抱える関西国際空港の救済に向けた政府素案をまとめた。

2012年にも大阪(伊丹)空港と持ち株会社方式で経営統合したうえで、両空港の事業運営権をセットで民間企業に売却し、その売却益を関空の債務返済に充てるというのが大要。5月下旬に最終結論を出す予定で、関空の株主や債権者、自治体を含む関係者との調整に入った。来年度予算要求への反映を目指す。

民活の象徴として整備された関空は、今なお1兆円を超える有利子負債を抱え、年間利払いは200億円に上る(参考:関西国際空港株式会社の決算資料)。その一部を国が補給金という形で負担していたが、昨年実施された行政刷新会議の事業仕分けで、経営問題が解決されるまで支援凍結状態となっている。

今回の救済策について関空の福島伸一社長は「踏み込んだ内容になっている点は評価できる」と歓迎する。ただ、抜本的な解決につながるかは未知数だ。

まずは売却額。国交省は6000億~8000億円程度と試算するが、国内証券アナリストは「そこまでの価値はない。売れたとしてもその半分以下の3000億円程度ではないか」と見る。

民間企業に売れる保証もない。

今回の素案は将来的な伊丹の「廃港・関空への一元化を検討する」としているほか、前原誠司国交相も「大阪までリニア中央新幹線が延伸された場合、伊丹の需要は減る。廃港も考えざるをえない」と言及。大阪府の橋下徹知事も関空への一元化を訴えるが、ニーズ、収益力とも高い伊丹の廃港前提では、買い手の理解は得にくいだろう。

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