20歳だった自分に伝えてあげたい「10のこと」 若者たちへ「説教にならずに」思いを伝えるコツ

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(2)過去の自分に欠けていたメッセージになるため、上から目線の話になりにくい

20歳の自分へのアドバイスであるため、目の前の大学生に対する直接メッセージにはなりません。直接のメッセージにすると、つい「ああしろ、こうしろ、こうすべき」という内容になりかねないでしょう。

また直接、子どもへのメッセージでなくても、一般化した話も注意が必要です。例えば、「今の若者はやる気が足りない。だからすぐに辞める」と「若者」という言葉を使った場合、その言葉の中に自分(子ども)も入っているため、説教の一種と受けとられ、拒絶される可能性もあります。

(3)親は自分の過去を思い出すため、「20歳という子」の気持ちが理解できる。

「20歳の自分へのメッセージを出してください」と言われたら、自分の20歳のころを思い出すことでしょう。さらにその過去の自分へのメッセージであれば、足りなかったこと、欠けていたことに意識がフォーカスされ、自分の至らない過去を見つめることで、目の前の子どもの気持ちが理解できることでしょう。

以上のように、自分の子どもと同じ年齢のときの自分へのメッセージを作ることは、とても有意義なことだと考えています。

20歳の自分への10のメッセージ

では、ここで参考までに、筆者が大学生に伝えた「20歳の自分へのメッセージ」がどのようなものであったか、次に挙げておきますのでご参考ください。20歳のころの筆者といえば、学ばない、働かないといういわゆるニート状態で人生のどん底にいました。自己肯定感は低く、行動しても「どうせ無理」と思い、友人たちが皆、輝いて見えていました。

1)さまざまな経験をしておいたほうがいい

働くようになると時間がなく、自由に動けなくなる。海外、国内移動も含め見聞を広める(現在ではコロナで移動が制限されているが、その中でもできることもある)。人からイベントに誘われたら行ってみるなど、すべての経験がその後につながるでしょう。

2)自分の好きなことを仕事にしている大人に積極的に会いに行く

有名、無名かかわらず会ってみる。イキイキと日々活動している人から受ける影響は計り知れない。講演でも、書籍でも、間接的に“会う”ことでもいいでしょう。

3)友人を大切に、人生において最高の財産は友人

長く付き合える友人がいることは最高の財産。自分が困ったときに助けてくれるのは友人。困った友人を助けてあげられるのは自分。友人を大切にすると人生がより厚みのあるものになるでしょう。

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