JAL企業年金大幅削減の余波--「対岸の火事」どころか「類焼」が続出か

JAL企業年金大幅削減の余波--「対岸の火事」どころか「類焼」が続出か

会社更生法手続き中のJAL(日本航空)の大西賢社長は、この3月に厚生労働省に申請した企業年金改定(削減)について「認可を受けた」と発表した。退職者(OB)で平均30%、現役社員で平均50%の削減になる、としている。

「ザマを見ろ」では済まない事態

企業年金削減では、削減対象者の3分の2以上の了承を得たうえで厚生労働省の認可を得る必要がある。

企業年金削減には、たいへん高いハードルが設けられ、事実上、これまでは「削減」は極めて困難とされてきた。特に、企業年金をすでに受給しているOBは手が届かない存在であり、「削減」は無理といわれてきた。

しかし、JAL問題では、会社更生法適用申請という非常時的局面であることを背景に、OB、現役とも企業年金が大幅に削減される方向となっている。

JALは、一般の企業各社に比べると格段に恵まれた高い企業年金だっただけに、「ザマを見ろ」という声や見方がないではなかった。OBでは、1カ月26万円受給していたものが18万円強に削減されるが、それでも相対的にはまだ高い企業年金であることは変わりない。

しかし、問題は「ザマを見ろ」と対岸の火事では済まないところが深刻だ。

3月末には、三菱重工業が、現役社員と退職者OBの一部を対象に9月から企業年金給付額を年間平均1万2000円削減することで、労働組合と基本合意した動きが表面化している。資金の運用が困難で、給付利率を下げる、というのである。

1カ月当たり1000円の削減だが、ここでも現役社員のみならず、退職者にも削減の手が入れられている。

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