JAL企業年金大幅削減の余波--「対岸の火事」どころか「類焼」が続出か

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しかし、この企業年金削減を阻止する動きも、JALの企業年金削減でほとんどハードルがなくなった面がある。その意味では、JALの企業年金削減は、企業年金削減問題のターニングポイントといえる面がある。

企業年金削減問題の「外堀」は、JAL問題でほぼ埋められたといえそうだ。

不動産バブル崩壊に始まった「失われた10年」どころか、リーマンショックを受けて「失われた20年」~「失われた30年」になりかねないのが日本経済の現状だ。その惨憺たる報いが、企業年金削減であることを受け止めるしかないのか。

日本の経営者は、そうした「空気」に便乗して、安易に企業年金削減の挙に出るだろう。

本来は、経営責任・経営能力を問われなければならない問題だが、「失われた20年」~「失われた30年」という状況下では、OB分も含めた企業年金削減が珍しくなくなるのかもしれない。
(東洋経済HRオンライン編集部)

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