第3回ダイバーシティ経営大賞・審査委員長総評--谷本寛治・一橋大学大学院商学研究科教授  

第3回ダイバーシティ経営大賞・審査委員長総評--谷本寛治・一橋大学大学院商学研究科教授  

東洋経済新報社では、多様な人材を重要な経営資源として活かすダイバーシティ経営を先進的に進める企業を表彰することを目的として「ダイバーシティ経営大賞」を2008年に創設した(→詳細)。第3回目となる本年は2月に受賞企業が決定し、3月17日に表彰式及び記念シンポジウムを開催した。今回は、審査委員長で一橋大学大学院商学研究科教授の谷本寛治氏による賞の総評をご紹介する。

「ダイバーシティ経営大賞」は今回で第3回目を迎えることができました。まだまだ経営環境は厳しい中、今年は第1次審査を通過した企業19社の最終審査を行いました。

いずれも業界の中で独自の取り組みをされている企業で、審査では私たち審査員も非常に難しい判断を迫られましたが、最終的に5社を選ぶことになりました。

今回は、受賞企業5社のうち4社がいわゆる外資系企業です。いずれの企業も本社がダイバーシティやCSRに関してきちんと取り組んでおられます。

しかし、それをそのまま日本に持ち込むのではなく、日本の企業社会の中で合うような形で独自の努力をしてこられたことについて、私たちは敬意を持ってそれを評価したいと思いました。

「大賞」に選ばれたのは、P&G様です。

ダイバーシティ経営の理念あるいはトップのコミットメントが明確で実践が伴っているか、雇用や人材活用面において人を活かす、働きやすいという観点から優位性が認められるか、具体的な施策の内容や進捗度がユニークかつ先進的であるかに加えて、実際に働く人々の多様性を活かし、社内活性化や生産性の向上など組織力の強化に結び付けることができているか否かの4つの評価基準全般を通じて、非常に高いレベルでの取り組みをされています。

この点について、審査員一同一致でP&G様を「ダイバーシティ経営大賞」に選びました。明確な経営ビジョンである「性別、国籍、人種を問わず優秀な人材を採用し育てる」ということ、女性管理職の登用、外国人の採用に積極的に取り組んでこられたこと、また特に透明性について徹底されている点が高く評価されました。

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