サッポロ、「極ZERO」販売終了の波紋

酒税116億円を追加で支払う可能性も

販売終了が発表された第3のビール「極ZERO」。7月に発泡酒として再発売される(撮影:尾形文繁)

独自の製造方法でプリン体ゼロ、糖質ゼロを実現し、人気を博していたサッポロの第3のビール「極ZERO」が姿を消す。

6月4日、サッポロホールディングス(HD)は「極ZERO」を5月下旬製造分をもって終売し、発泡酒として再発売することを発表した。この10年、ビールや発泡酒の市場が縮小する中、第3のビールは価格の安さもあって拡大が続いている。なぜ、昨年6月に発売したばかりの「極ZERO」は、発泡酒市場に鞍替えするのか。

子会社であるサッポロビールの説明によると、今年1月、国税当局が酒税の適用区分を確認する目的で、「極ZERO」の製造方法の情報提供を要請してきたことが背景にあるという。

実は「第3のビール」じゃなかった?

酒税は法律で定められた適用区分によって税額が異なる。発泡酒(麦芽使用比率25%未満)は350ミリリットルあたり47円。第3のビールとして販売していた「極ZERO」の場合、「発泡酒にスピリッツを加えたもの」(麦芽仕様比率50%未満の発泡酒かつ、大麦または小麦を原料とするスピリッツに限る)に分類され、税額は28円と発泡酒より4割も安い。この違いが販売価格の安さにつながっている。

当局からの情報提供の要請を受け、サッポロビールは自主検証を行っているが、「発泡酒にスピリッツを加えたもの」であることが現時点で確認できていない。仮に同分類に該当しなければ、税額は従来から倍以上の77円に跳ね上がる。そして、過去に販売した「極ZERO」1缶(350ミリリットル)あたり、49円(77円-28円)の税金を追加で納付しなければならない。

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