新アップルウォッチの凄すぎる健康機能の全貌 使ってわかったバッテリー持続時間の向上

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背面はSeries 5から新しくなったセンサー部がのぞく。4つの赤外線照射とそれを読み取るセンサーが備わり、後述の血中酸素ウェルネスアプリを実現している。ただし、外見からは、同時に発売されたApple Watch SEと見分けがつかないのも事実だ。SEに存在しないアルミニウム以外のケースや、ブルー、レッドのSeries 6にしかないカラーでなければ、SEかSeries 6かをパッと見分けることは難しい。基本的なデザインは共通化されているのだ。

今回の新シリーズ登場に合わせて追加されたのがソロループという新しい形態のバンドだ。これまでのシリコンバンドよりも薄く伸縮性を持たせることで、バックルなどを用いずに手首にフィットさせる新しいスタイルを実現している。

Apple Watch Series 6と組み合わせたソロループ。バックルなどの継ぎ目がなく、装着する際にバンドを伸ばしながら手首に通す(筆者撮影)

もちろん、レザーのバンドはバックル部分もデザインとして楽しむことができるため、必ずしもバックルがないことが素晴らしいわけではない。しかしバックルがないことで、不意に外れてしまうことがなく、またノートパソコンを使う際にも手首の金属がパソコンのパームレストを傷つけることがない。さらにアスリートにとっては、より軽量であることも価値になるはずだ。

ソロループにはもう1つの素材がある。リサイクル素材を用いて編み込んだブレイデッドソロループは、やはり伸縮性があるのだが、編み込んである点で、よりカジュアルに合わせやすいバンドと言えるかもしれない。

バッテリー持続時間が大幅に向上

Apple Watch Series 6を使い始めて、最も驚かされたのが、そのバッテリー持続時間の向上だ。カタログでは1日(18時間)という数字が維持されているが、それまで使ってきたSeries 5と比較すると、3〜5割程度の持続時間向上を、多くの人が実感することができるはずだ。

Apple Watch Series 6には、A13 BionicチップをベースにしたデュアルコアCPUが内蔵されるS6が搭載される。詳しい情報は明らかにしていないが、7nmプロセスで製造されているなら、理論的には同じサイズならより高性能に、同じ処理をするならより低消費電力で実現できるはずだ。加えて、ディスプレーも、より高い輝度を実現しており、持続時間を維持したことから省電力性が高まっていると考えられる。

ある日、朝6時に起床し7時に外出、夜22時に帰宅する1日を過ごしたが、帰宅した段階でのバッテリー残量は49%だった。途中、15分のウォーキング計測を3回、鉄道への乗車やコンビニでの買い物などでApple Payを利用するなどの日常的な使い方をした場合、Series 5では20%を割り込む程度にまでバッテリー消費をしていたことを考えると、大きな向上と言える。

最新のwatchOS 7には睡眠計測機能が入っており、寝ている間も時計を着けておく習慣が始まろうとしている。そうしたときに、夜家に帰ってきてApple Watchの電池が切れてしまうと、充電しながら寝てしまうことになり、計測のチャンスがなくなってしまう。しかし5割弱バッテリーが残っていれば、そのまま装着して入眠しても問題ないだろう。

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