スズキ、今期営業益予想は横ばいに

消費増税で軽自動車販売が落ち込み

 5月9日、スズキは、2015年3月期の連結営業利益が前期並みの1880億円になるとの見通しを発表した。写真は同社ディーラーの看板。カリフォルニアで2012年11月撮影(2014年 ロイター/Mike Blake)

[東京 9日 ロイター] - スズキ<7269.T>は9日、2015年3月期の連結営業利益が前期並みの1880億円になるとの見通しを発表した。前期は円安効果で6年ぶりに過去最高を更新したが、今期は円安の追い風がなくなる上、国内の軽自動車販売では消費増税に伴う駆け込み需要の反動減が響くことから、ほぼ横ばいを見込む。

トムソン・ロイターのスターマイン調査がまとめたアナリスト20人の営業利益の予測平均値は2002億円で、会社予想はこれを下回っている。

今期の売上高は前期比2.1%増の3兆円、純利益は同7.0%増の1150億円をそれぞれ見込む。純利益は3年連続の過去最高を目指す。配当は中間10円、期末14円の計24円と前期と同額を計画する。

前提為替レートは1ドル=100円(前期は100円)、1ユーロ=135円(同134円)。前期は円安効果で営業利益を543億円押し上げたが、今期はインドネシアやインドなどの新興国の通貨安により90億円押し下げる。

四輪車の世界販売計画は前期比1.7%増の275万6000台。このうち、海外は同5.0%増の208万1000台となる見通し。インドで同3%増を見込むなど、アジア全体としても5.8%伸ばす。二輪車の世界販売は同4.2%増の211万3000台を計画する。

<軽は1―6月で10%増を計画>

一方、今期の国内四輪車販売は同7.3%減の67万5000台を計画。15年4月からの軽自動車税引き上げを控えた駆け込み需要は織り込んでいるものの、消費税率引き上げの影響が避けられず、軽自動車だけで同7.3%減の60万台を見込む。軽を除く登録車では同7.6%減の7万5000台を想定する。

鈴木修会長は同日の決算会見で、4月の国内軽自動車販売は好調な新車「ハスラー」の受注残もあり、前年同月の実績を「5000台程度上回った」と説明し、「5月が勝負だ」との見方を示した。

消費増税前の駆け込み需要があった1―3月期のプラスと反動が出る4―6月期の落ち込みを平均し、1─6月では前年同期比10%増を見込んでおり、「案外、強気に行けるのでは」と述べた。また、今期の軽市場全体の需要については、日本自動車工業会の見通しは前期比18%減の181万台だが、「そんなに落ちないだろう。200万台くらい行くのでは」と楽観的な見方を示した。

<前期は純利益最高で6円増配に>

同日発表した2014年3月期の連結決算では、営業利益は前の期に比べ29.9%増の1877億円となり、6年ぶりに過去最高を更新した。円安が利益を押し上げたほか、消費税率引き上げ前の駆け込み需要により、国内の自動車販売が伸びた。軽の「スペーシア」や「ハスラー」などが好調だった。

前期の売上高は同14%増の2兆9383億円、純利益は同33.7%増の1074億円だった。純利益は2年連続で過去最高を記録した。期末配当は14円とし、中間の10円と合わせて計24円を実施。前の期に比べて6円増配する。

 

(白木真紀)

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