在宅勤務で潰れる人と躍進する人の決定的な差 スランプや孤独、ストレスを乗り越えていくには

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グーグルに代表される多くのIT企業が、マインドフルネスに積極的に取り組んでいるという話を聞いたことがあるかもしれない。マインドフルネスは簡単にいえば瞑想のようなものであり、雑念を取り払ったうえで「いまここ」に意識を集中させるという手法である。

ITのような最先端で動きの速い業界においては、自分をクリエイティブな状態に保つことが必要とされる。またスティーブ・ジョブズが座禅にはまっていたという話からも推測できるように、経営者であれば絶えずプレッシャーにさらされることにもなるだろう。

だからこそ、マインドフルネスが重要な意味を持つということだ。

在宅勤務では周囲に人がいないこともあり、瞑想をすることも難しくはない。基本は呼吸法なので、まずはしっかり肺の中にある空気を吐き出し、続いてゆっくり息を吸い込んでみよう。

もし不安なことや心配事があるなら、まずは呼吸から整えてみるといい。そもそも在宅勤務は、どんどん瞑想のようになっていくものだと小山氏は言う。

自分と向き合い、自分の頭の中に浮かんできたイメージを広げ、それをアウトプットする。在宅勤務は、座禅なのです。そのワークスタイルを先取りしているGoogleなどの先進企業がマインドフルネスに着目するのも、当然なのです。(171ページより)

瞑想ワークスタイルを取り入れれば、心が落ち着き、頭の中で広がるイメージがどんどん実現するという。そして、それをいち早く実現できるのが在宅勤務だ。そういう意味では、在宅勤務は従来のオフィスワークでは考えられなかった創造性の最先端スタイルだとすら言えるのかもしれない。

10分休憩を小まめに取る

たとえばZoomを利用した打ち合わせを連続して入れていたりすると、トイレに行く時間もないほど仕事が続いていくことになる。1人の作業であれば状況に応じて休憩を取ることもできるが、オンラインであったとしても、打ち合わせをしている場合はそうもいかない。

ただ流されているだけだと休憩もなくなってしまうので、できる限り5分から10分の休憩を小まめに取る必要があるのだ。

こうした短い休憩をスケジュールに組み込むことはなかなか面倒です。なので、それぞれの予定の前後の空き時間を意識的に作るようにします。たとえば打ち合わせのとき、30分の予定をまるまる使うのではなく、25分くらいで切り上げて休憩を取るようにするわけです。(183ページより)

確かに普段のオフィスでは、意識せずとも休憩を取っているもの。会議室への移動のタイミングや、トイレに行くついでなど、目に見えない休憩時間もある。ところが在宅勤務だと部屋に閉じこもりきりになってしまうため、そういったすき間時間を活用しようという発想に至らなかったりもする。

だが、それはやはり必要なことなのだ。

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