「闇バイト」コロナで激増する参加者たちの末路 Twitterで「収入減」「生活苦」嘆く人は要注意

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当日の仕事用に、スーツやビジネスバッグ、マスク、帽子、偽のカードや封筒なども用意する必要がある。コロナ禍でテレワークの人が多かった最近では、スーツ姿が災いして職務質問され、逮捕された受け子もいるそうだ。

「受け子」「出し子」のほかにも、電話をする担当の「掛け子」や、規制薬物などを密輸する「運び」、強盗など暴力を伴う「叩き」もTwitterで募集されている。

叩きには、「アポ電強盗」も含まれる。出し子を襲って現金を奪うのは「取り子」だ。自分のグループの受け子や出し子からお金を奪い取り、その債務を受け子や出し子に背負わせたり、ほかのグループの受け子や出し子から横取りする場合もあるという。

闇バイトへの参加は「初犯でも実刑」

実は今コロナでの失業者を対象とした闇バイト募集も増加しているが、応募も増えている。生活苦や収入不安から、目先の誘惑に釣られてしまう人が少なくないようだ。

しかし、たとえば受け子をして詐欺容疑で逮捕された場合は、初犯であっても実刑判決がくだされることがあるなど、厳罰化の傾向にある。

未成年でも、14歳以上なら逮捕の対象だ。逮捕されて人生を棒に振ることがないよう、このような誘惑には目を向けないことが大切だ。

休業でアルバイトの収入が減少した学生を対象に10万円、住民税非課税世帯の学生には20万円の給付が決まった。これ以外にも文部科学省が、「新型コロナウィルス感染症の影響で学費等支援が必要になった学生のみなさんへ」として授業料減免や給付型奨学金などの対策を発表しているので、このような公的支援を頼り、なんとかして苦境を乗り切ってほしい。

高橋 暁子 成蹊大学客員教授/ITジャーナリスト

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たかはし あきこ / Akiko Takahashi

書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、企業などのコンサルタント、講演、セミナーなどを手がける。 SNSなどのウェブサービスや、情報リテラシー教育などについて詳しい。元小学校教員。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)など著作多数。『あさイチ』 『クローズアップ現代+』などメディア出演多数。公式サイトはこちら
 

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