この先「どこでも稼げるプロ人材」5つの共通点 「新たな安定を手に入れる人」の条件は?

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しかし、この「プロ」という言葉はくせものだ。大手企業の経営者たちも社員への訓示や講話の中で「会社はプロを求めている」「プロを目指せ」などとハッパをかけるが、「プロとは何か」を具体的に示すことはない。いったい、実力主義社会において「プロとして勝ち残る」ためには、何が必要なのか。

「結果」を伴うことができなければ「プロ失格」

その第一歩はこれまでの考え方を捨て去り、「パラダイムシフト」(発想転換)することである。具体的には、「VUCA」の時代の勝者となる「プロ人材」に共通する条件は、次の5つだ。

【1】「社内価値」ではなく、「市場価値」で勝負する

1つ目は「『社内価値』ではなく『市場価値』で勝負する」ことである。

これまでのビジネスパーソンの大半は、会社の中で役に立つ、選ばれる人間になることを目指した。社内で評価され、認められれば、出世の階段を駆け上がり、給料も上がる。人材評価の軸は、常に「社内価値」がベースだった。

しかし、プロフェッショナルは「社内価値」ではなく、「市場価値」にこだわる。「社内のみに通用する能力」に依存するのではなく、より普遍的な能力、専門性、経験値を高めることができれば、自分を活かす「場」はいくらでも広がる。

これからの世の中、1つの組織のしがみつくのは、最大のリスクである。「自分を高く評価してくれる、高く買ってくれるところ」に身を置くのが、プロフェッショナルの鉄則である。

【2】「プロセス」ではなく、「結果」にこだわる

プロフェッショナルとは「仕事人」である。自分に課せられたミッション、役割を確実に遂行することを期待されて、プロフェッショナルとしての扱い、処遇を受ける。

だから、プロフェッショナルにとっては「結果」がすべてである。一回一回が真剣勝負だ。気を抜くことなどできない。たとえどんなに「プロセス」が適切だったとしても、「結果」を伴うことができなければ、「プロ失格」の烙印が押される。

プロフェッショナルにとって大切なことは、たった1つ。それは「結果へのコミットメント」だ。

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