アマゾン、99ドルの「Fire TV」をついに発表 TV界に革命を起こせるか?

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4月2日、米アマゾン・ドットコムは、動画ストリーミング装置「FireTV」を発表した。写真はニューヨークで開催されたイベントで会見する同社「キンドル」のバイスプレジデント、ピーター・ラーセン氏(2014年 ロイター/Eduardo Munoz)

[ニューヨーク/サンフランシスコ 2日 ロイター] - 米オンライン小売のアマゾン・ドットコムは2日、動画ストリーミング装置「FireTV」を発表した。価格は99ドル。

マルチメディア市場における存在感を高め、セット・トップ・ボックス市場で先行する米アップルの「アップルTV」やロク社の「ロク3」、グーグルの「クロームキャスト」に攻勢をかける。

FireTVによって、ユーザーは動画をテレビで直接再生することができる。アマゾンは独自の動画サービスを展開するほか、オンライン動画配信大手の米ネットフリックスやフールーなどのコンテンツも提供していく。

FireTVのリモコンにはマイクが搭載されており、音声による検索が可能。

来月までには、付属のゲーム用コントローラー(39.99ドル)で、数千ものゲームが楽しめるようになるとしている。

99ドルとの価格設定をめぐっては、ライバル社よりも値段を引き下げなかったことで、一部のアナリストからは失望の声も上がった。だがアマゾンは、他社の製品より性能が高く、操作が簡単と強調している。

セット・トップ・ボックス市場への進出で、新たな収益源の確立を目指すアマゾンだが、アナリストはFireTVにより、最終的にはリモコン1つでコマーシャルに登場する商品を視聴者は購入することが可能になるとみている。

フォレスト・リサーチのアナリスト、ジェームズ・マクベイ氏は「アマゾンは、将来的にリビングでの買い物を普及させたい考え」と指摘。「リビングでこうした総合的な体験を実現できる企業はアマゾンしかいない。きょうの発表でその野望を知る材料はなかったが、検討していることは確実だろう」と述べた。

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