3期連続赤字、政投銀に頼る北海道電力

500億円の増資で債務超過転落を回避へ

昨年7月、原子力規制庁に安全審査申請書を提出する酒井修副社長(撮影:梅谷秀司)

経営不振が続く北海道電力が、政府が全額出資する日本政策投資銀行から議決権のない優先株により、500億円の出資を受ける方向にあることがわかった。東日本大震災以降、原発事故を起こした東京電力以外の電力会社で資本支援を仰ぐのは初めてとなる。

北海道電力は大震災以降の泊原子力発電所の運転停止で、2014年3月期まで3期連続の大幅赤字となっている。14年3月末の自己資本比率は6%程度になったもようで、15年3月期も赤字解消のメドは立っておらず、同社の川合克彦社長は債務超過へ転落するリスクにも言及していた。

500億円規模の増資ならば、自己資本比率を3%近く押し上げる。4月中にも増資計画を公表し、株主総会での了承を経て、7月に払い込みとなる見通しだ。

赤字に直面する電力会社

大震災以降、北海道電力だけでなく多くの電力会社が赤字経営に直面している。東電が福島第一原発で未曾有の過酷事故を発生させたことを機に、原発の安全対策や規制監督のずさんな実態が明らかになり、その抜本的な調査と改革のために全国の原発が停止されたためだ。

13年7月に原発の新規制基準が施行され、原子力規制委員会による適合性審査が始まった。しかし、審査を申請した電力会社側の不慣れや準備不足もあり、いまだ合格は出ていない。原発が再稼働できなければ、電力会社は原発部門の固定費が重くのしかかるうえ、代替の火力発電の燃料費が増え、採算が大幅に悪化する。

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