美人女子大生が、タイで起業家になったワケ 日本で働かず、即、海外へ飛び出す20代の心境

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ただ、バンコクは誘惑も多いし、自分を持っていないと流されてしまう国だと思うので、自分をしっかり持っている人かどうか、私がSkypeで面接して判断しています。その後、2次面接は雇用する経営者の方が行い、内定が決まるというシステムです」

その後、小田川さんは日本食レストランの経営に乗り出す。バンコクで初めての一人暮らしを送る中、大好きなしゃぶしゃぶの店を作ろうと思い立ったのだ。

わずか3カ月での開店に成功

小田川さんが飲食店をやろうと思い立ったのは昨年の6月。わずか3カ月ほどで準備して、9月にはオープンさせているから驚きだ。客層は、駐在員をはじめとする日本人が8割、タイ人1割、欧米人1割。経営は上々だという。

「飲食業界での経験はアルバイト程度だったので、コンサルの方などにもアドバイスいただきながら、頑張りました。セミリタイアをした投資家さんたちも出資してくれたのですが、予算には限りがあるので、内装デザインなどはほとんど自分でやりました。なんでも自分でやっていて、途中、いったい自分が何屋なのかわからなくなりました(笑)。

ローカルのホームセンターに行って、内装屋さんと相談しながらタイルや照明を買って……。会話ですか? 基本的にタイ語です。でもまだ少ししかできないので、紙に数字や絵を書いて、なんとか交渉したという感じですかね」

そう言って元気に笑う小田川さん。とても快活でどこにでもいそうなお嬢さんなのだが、エピソードの一つひとつが、そのバイタリティと度胸の強さを物語っている。1年間の海外留学で英語は身に付けていたものの、タイ語を始めたのはバンコクに来てから。『なんとか交渉した』と本人が言うタイ語のレベルは、日常会話程度。それでも何とかなるのだという。

「バンコクは日本食レストランが本当に多く、なんちゃって日本食じゃ通用しないレベルになってきていますが、本気ならば絶対に来たほうがいいと思う。まだまだビジネスチャンスがある場所ですから。

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