「自分に自信のない人」が結局、成功している訳 毎日出会う小さなサードドアが人生を変える

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やっぱり「こうなりたい」と考えて努力していない人には、ドアは開かないと思うんです。日常の小さなサードドアも、つねに向上心や好奇心がある人に開かれるものだと思います。

成功とは「自分を生き切ること」

私は、「世界は自分の知らないことだらけ。知っていることは1%にも満たない」と思って生きています。だから、あまりネガティブなことを言ったり、人の足を引っ張ったりするのでなく、素直で、ポジティブ思考でいるほうがいいと考えています。

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アレックスがインタビューした人のなかでも、スティーブ・ジョブズと共にアップルを設立したスティーブ・ウォズニアックの話は印象的でした。

アップルが新規株式公開する際、ジョブズは初期から一緒にやってきた従業員たちに対してストックオプション(自社株購入権)をいっさい認めませんでしたが、ウォズニアックは、彼らがいたから会社ができたと考えて、自分の持っていた株の一部を分けてあげました。

「ウォズが何でジョブズほど成功しなかったのか」と言う人がいる一方で、アレックスは「ジョブズのほうが成功者だなんて、誰が断言できるだろうか?」と考えます。

私もアレックスと同じ考え方なんです。成功も失敗も、人によって定義は違う。自分のしたことには責任を持ち、きちんと自分的な生き方をまっとうできるように生き切る、そこが人生において重要なことだろうと考えています。

「僕が子どもの頃」とウォズニアックは言った。「2つの人生の目標があったんだ。1つは電子工学で世の中を変えるものを作り出すこと。2つ目は自分で決めた道を生きること」
「大半の人は、社会からやれって言われたことをやる。でも立ち止まってしっかり考え、自分をちゃんと見つめればさ、もっといい道があることに気づくんだ」
(「STEP5 サードドアを開けて」より)

私が描いている絵は、「ハッピーを伝えたい」というのが大きなテーマです。そのためにも、ポジティブ思考で、日常にあるたくさんのドアを開けながら、自分の人生を生き切りたいと思っています。

(構成/泉美木蘭)

松尾 たいこ アーティスト/イラストレーター

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まつお たいこ / Taiko Matsuo

広島県呉市生まれ。11年間勤めた地元の自動車会社を辞め32歳で上京。1998年からイラストレーターに転身。これまで手がけた本の表紙イラストは300冊を超える。現在、東京・軽井沢・福井の3拠点生活中。著書に『35歳からわたしが輝くために捨てるもの』『クローゼットがはちきれそうなのに着る服がない!そんな私が、1年間洋服を買わないチャレンジをしてわかったこと』など。2月には12年ぶり2冊目の絵本『きっとそこにいるから』を出版予定。

公式インスタグラム https://www.instagram.com/taikomatsuo

公式サイト http://www.taikomatsuo.com/

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