アウディが新型「A3セダン」で狙うもの 日本での販売は7年連続で過去最高

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A3セダンを発表する大喜多社長

もう一つは、A3をはじめとした主力車の販売が着実に伸びていただけでなく、コンパクト車「A1」(2011年発売)と小型SUV(スポーツ用多目的車)「Q3」(2012年発売)といった日本人好みのサイズの車を投入。それらが販売台数を押し上げた。

2014年の販売台数目標は「前年比10%以上の成長をしたい。初の3万台超えを目指す」(大喜多社長)。その牽引役ととして期待がかかるのが「A3セダン」だ。また「A6」「A7」「A8」といったハイエンドモデルも強化していく方針で、特にA8は春以降に新型モデルを投入する予定だ。

店舗での展示台数を拡大

店舗数も今年末までに113店舗に増やす計画。「展示台数12台以上の店舗を増やし、ショールームにハイエンドモデルをそろえる」(大喜多社長)。アウディの店舗が多い東京都内などの大都市圏では、スペースの都合上展示できる台数が少ない。ただ、既存店舗もリニューアルで増床するなどして少なくとも8台以上展示できる店舗を全体の半分以上(現在は約4割)に引き上げ、幅広い車種をアピールしたい考えだ。

一方で、今年4月には消費増税が控えており、販売への悪影響も懸念される。思惑通りに販売台数を伸ばせるか。アウディの実力が試される。

中川 雅博 東洋経済 記者

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なかがわ まさひろ / Masahiro Nakagawa

神奈川県生まれ。東京外国語大学外国語学部英語専攻卒。在学中にアメリカ・カリフォルニア大学サンディエゴ校に留学。2012年、東洋経済新報社入社。担当領域はIT・ネット、広告、スタートアップ。グーグルやアマゾン、マイクロソフトなど海外企業も取材。これまでの担当業界は航空、自動車、ロボット、工作機械など。長めの休暇が取れるたびに、友人が住む海外の国を旅するのが趣味。宇多田ヒカルの音楽をこよなく愛する。

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