ビール市場で進む、二極化とメリハリ ビール大手、主力ブランド強化で消費増税乗り越え

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1月10日、ビール大手4社は、2014年のビール系飲料市場について、消費増税の逆風もあり、厳しい環境に変化はないとみている。写真は札幌で2007年2月撮影(2014年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 10日 ロイター] -ビール大手4社は、2014年のビール系飲料(ビール、発泡酒、新ジャンル)市場について、消費増税の逆風もあり、厳しい環境に変化はないとみている。そうしたなか、主力ブランドの強化を図ることを中心に、各社ともプラスの計画を打ち出した。

消費市場では、「2極化」や「メリハリ」が鮮明になっており、ビール類市場でも、高価格帯ビールと新ジャンルの市場拡大が進むとみられている。特に、アサヒビールとキリンビールが新たな動きを打ち出したプレミアムビール市場での競争はし烈になりそうだ。

ビール類市場、2極化・メリハリ

「明るくなった消費環境だが、消費増税による腰折れの不安感もあり、今年1年は見通しの難しい消費環境となる」―――。アサヒビールの小路明善社長は、2014年をこう見通している。

夏の猛暑に加えてアベノミクスによる景気回復傾向と、業界を取り巻く環境に恵まれた13年。業界でも、ビール類市場全体が9年ぶりに前年比プラスになるのではとの期待が大きく膨らんだが、消費の多様化や若者のアルコール離れなどを背景にした漸減傾向に歯止めがかからず、最終的にはわずかながらマイナスで終わった。こうした傾向に加え、今年は、4月の消費増税が大きなハードルとなる。ビールの大きな柱である外食市場を中心に可処分所得減の影響を受けることが懸念されている。

キリンビールの磯崎功典社長は「景気回復の中で個性や付加価値のある商品への支持が高まる一方で、消費増税により価格志向はさらに高まる」とし、2極化が鮮明になるとみる。

各社は14年のビール類市場を1―3%マイナスとみている。

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