女性にとっての、ホワイト企業とは何か? 「ゆるキャリ」を容認するのが、いい会社か

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しかし、中小はトップが「女性が大事」と気づいた時点で、制度が作られたり、「この人は大事、辞めてほしくない」という社員には、制度はなくとも、在宅勤務なり、子連れ通勤なり、フレックス勤務なりと認めていたりする。そして、その人をキッカケに制度ができることもあります。

考えようによっては、大企業の制度を動かすより、中小企業で個別の対応を引き出すほうがむしろ現実的かもしれません。

――会社に両立支援の制度がない人でも、あきらめず、交渉してみることが大切ですね。

そうだと思います。ただし、主張を通すためには、「しっかり会社のために貢献する」とやる気を見せて、実際「余人をもって代えがたい」人材になる必要があると思います。

そのためには、たとえ育児中でも、必要なときには残業もやりますというぐらいの姿勢を見せないと、なかなか責任ある仕事を任せてもらえず、結果として、会社にとって代えがたい人材になるのは難しいのではないでしょうか。

もちろん、つねに仕事を優先しなければいけないということではありません。でも、どうしても必要なときには、パートナーにでも実家でもベビーシッターでも、何か代わりを頼んで責任を果たすという姿勢を見せるのは大切だと思います。

(撮影:梅谷秀司)

(来週公開の後編に続く)
 

佐藤 留美 ライター
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