匿名じゃなくてもネットは怖い 匿名神話の崩壊!インターネットの癌とは

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顔をさらしてまで罵倒し合う人々

それができないのなら、「偏っていて一方的で無責任な議論しか発生しないネットの匿名コメント欄は廃止してしまえ!」とボクはずっと言っているのですが、最近、「Yahoo!ニュース」にフェイスブックのコメント機能が追加されました。

驚きました。なにせ実名と所属企業を公開している人が、自分とは異なる思想・信条を持った人々を、堂々と汚い言葉で罵倒しているのです。これには正直、面食らった。インターネットの癌は、「匿名性」ではなかったようです。

フェイスブックのコメントは返信機能があるので、実名同士で罵倒し合っているのをたまに見かけますが、人数比の問題があり、どうしても「ネット右翼」と呼ばれる人たちがいじめっ子になっているパターンが多い。また、内容も議論と呼ぶには程遠いものです。匿名よりはマシかもしれませんが、少なくともボクのまわりには、顔をさらしてまで罵倒し合う人は一人もいません。

インターネットの癌は、もしかしたら「匿名性」ではなくて、「キーボードという、口を通じない発言手段」なのかもしれません。

実際に対立している2人を呼び出し、リアルに口で激論させるような生放送の番組って、存在しないのでしょうか。単なる意見の違いをあげつらうのではなく、もっと本気で自由な言論を戦わせるようなもの。

たとえば、在特会(在日特権を許さない市民の会)の桜井誠さんと韓国のパク・クネ大統領とか。不可能でしょうけど、やってほしいなあ。タブーを無視した議論を全国民に公開するところから、理想の国づくりが始まる気がするのです。

さて来週は、特定秘密保護法案と自民党沖縄県連の公約撤回から見た、選挙システムの改革案について論じます。

Tehu 慶応義塾大学1年生・デジタルクリエーター

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てふ / Tehu

1995年、神戸市生まれ。灘中学校、灘高校を経て現在、慶応義塾大学1年生。中学生の時にプログラミングに興味を持ち、2009年にiPhoneアプリ「健康計算機」を公開。ダウンロード数が無料アプリで世界第3位となり、話題となる。以後、「放射能計算機」、劇団ひとり監修の「僕の余生。」などのアプリ制作を続ける。2010年からUstreamで「Tehuのオールナイトニホン」を放送開始。米アップルの新製品記者発表を同時通訳する番組を定期的に放送し、人気を集める。2013年、グーグル日本法人元会長の村上憲郎氏との共著『スーパーIT高校生“Tehu”と考える 創造力のつくり方』(角川書店)を発売。現在、クリエーターとして多くの企業のプロジェクトに参加するほか、講演や雑誌連載など多岐にわたって活動している。中国籍で本名は張 惺(ちょう・さとる)。日本語、英語、中国語を操る。

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