匿名じゃなくてもネットは怖い 匿名神話の崩壊!インターネットの癌とは

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人それぞれに信条がありますから、それを批判するつもりは一切ありません。この世に、全員が同意できる統一見解というものは存在しません。「生きたい」という人間の根源的な欲求に対してさえも、「死にたい」という意見が存在するはずです。それぐらい人間の意見というのはややこしいもので、統一見解が存在しないからこそ、みんなが主張し合い、議論し合う。そうして、はじめて統一見解を生み出すのだと思います。

その意味で、現在のヤフコメの状況は、何の結果も生み出すことができない、非常に惜しい状態になっています。ここに逆の立場の人たちの意見をもっと加えたい。できれば同数だけ入れたい。一方的な罵倒ではなく、ちゃんと議論が進行するようにお膳立てをするべきです。

10代はヤフコメの意見に影響されている

「たかがネット」「ネットでは議論は不可能だから放っておけ」と識者は言います。しかし、ボクは実感しています。ティーンズが、明らかにヤフコメや2ちゃんねるという偏ったメディアの意見に影響されていることを。

「国際社会の人材」は、いかに国家間の関係が悪化しても、偏見を持たずに常にニュートラルな立場で、未来永劫の平和のために尽力しなければなりません。それを担う未来の人材が、偏った情報しか得られない環境で育つことは非常に危険です。

今、必要なのは、「中立」を教えることではなく、「両方」を教えることではないでしょうか。歴史教科書は、国内外の干渉を受けつつも、なんとか「中立」という体を保っていますが、そもそも歴史に「中立」という立場が存在するのかどうかもあやしい。知識だけでは、ネットで「右」に染まった情報を目にするだけで一気にそちら側にエンゲージされてしまう。これでは、正しい言論は形成されません。

学校の歴史教育で必要なのは、「左右両方」の主張をしっかりと吟味することではないでしょうか。極端な話をすれば、田母神俊雄元航空幕僚長の著書と、孫崎享氏の著書を同時に読んで議論するといった感じです。両方の意見を十分に吟味したうえでなら、どちらに付くにしてもしっかりとした見識がベースにあるでしょうし、世論の形成にとって非常に理想的な環境になります。

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