ボーっとしてると損をする「年末年始のお金」 チコちゃんの叱咤が大人の身にしみる

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ポータルサイトの運営会社に以前聞いた話では、やはり年末の駆け込み申し込みが多く、中でもクレバーな利用者は12月になって源泉徴収票を受け取り、今年の年収が判明した段階で、枠いっぱいで行うのだとか。この制度の是非はともかく、ボーっと生きていない人はなるほど違う。

とはいえ、源泉徴収票を手にしてからだと遅いこともある。ふるさと納税の強いインセンティブになっているのが、自治体からの返礼品だ。おコメや牛肉、エビ・カニなどの魚介類が人気だが、もし年末年始用に返礼品でごちそうをそろえたいと思っているなら、急いだほうがいい。年末は混み合うため、年内配送扱いになるのは12月初旬までという自治体が多いからだ。おせちなど品物によってはもっと早い。それこそ、ボーっとしてると間に合わない。

なお、報道でご存じのように、総務省は寄付金の3割を超えた高額な返礼品を出す自治体に見直しを強く迫っている。言うことを聞かない自治体名をわざわざ公表して、ふるさと納税の対象から外すぞと脅かしている。豪華な返礼品を受け取りたいと思うなら、2018年がラストかもしれない。

ただし返礼品目当てで寄付をするというわれわれの姿勢にも問題はあるだろう。今や、ふるさと納税は自然災害の被害を受けた地域への寄付としても利用されている。税収が少ない地方自治体へ都市部の税金を配分するという、本来の意味に立ち返る機会なのかもしれない。

2014年からNISAを利用している人は非課税期間が終了

これこそ、ボーっとスルーしていたらヤバイ件だ。

2014年からスタートしたNISA(少額投資非課税制度)。NISA口座を開いて株や投資信託を買い、それが値上がりして売ったとしても、その利益には課税されないという制度で、非課税期間は5年間と決められている。2014年にNISA口座を開いて投資商品を買った人は、2018年でその期間が終了してしまう。そのまま何もしないでいると、2019年からは課税口座に払い出され、NISAのメリットは消える。

ほかの方法としては、2018年のうちに売却するか、ロールオーバーするかを選択できる。

NISA口座を開けば年間120万円まで投資枠が利用できるのだが、この枠は毎年新しく作られる。2019年になれば空っぽのNISA枠が使えるようになるため、その枠に2014年に買った商品を移し替えることができるのだ。これをロールオーバーという。2019年の枠はそこから5年間の非課税期間を利用できるので、都合10年非課税で投資ができるという理屈だ。

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