《介護・医療危機》ホームヘルパー、ケアマネジャー座談会~大激変招いた06年報酬改定 利用制限、人材確保に苦慮

《介護・医療危機》ホームヘルパー、ケアマネジャー座談会~大激変招いた06年報酬改定 利用制限、人材確保に苦慮

ホームヘルパー、ケアマネジャー座談会出席者
Aさん 地域包括支援センターの主任ケアマネジャー、女性、55歳
Bさん ホームヘルパー、訪問介護事業所管理者兼サービス提供責任者、女性、50歳
Cさん ホームヘルパー、訪問介護事業所管理者兼サービス提供責任者、男性、36歳
Dさん ホームヘルパー、訪問介護事業所管理者兼サービス提供責任者、女性、37歳

--2006年の介護保険法改正と介護報酬改定で、介護サービスの現場は大きく変わったといわれます。本日は訪問介護にかかわる方々と、地域の高齢者福祉を担う地域包括支援センター(以下、包括センター)の主任ケアマネジャーの方に集まっていただきました。まず、06年改革の影響からお話しください。

 一部の訪問介護事業所では、軽度の要支援となった高齢者への介護サービスは、「1回1時間が限度」と言うようになった。また、毎週1回の訪問介護をすることになっているケースで、事業所が利用者と直接交渉して、5週の月にもかかわらず、4回にとどめてしまうこともある。ケアマネジャーの私は1度も介護がない週があるのは不安だと感じている。(軽度である)要支援者を対象とした介護予防プランが1カ月定額制になったことが原因だと思います。

 06年の法改正によって、要支援1、2の高齢者を対象にした介護予防プランは包括センターが受け持つことになった。これに対して、要介護1以上のケアプランは、従来どおり居宅介護支援事業所のケアマネジャーが受け持ちます。その結果、介護度が要支援と要介護の間を行ったり来たりする人だと、ケアマネジャーが頻繁に変わらざるをえない。今の仕組みは利用者に混乱をもたらしています。

--Cさんは最近どんな変化を感じていますか。 

 人材の確保が本当に大変です。なにしろ若い人が来ない。マスコミ報道で3K職場のイメージが定着したこともあり、親が自分の子どもが介護職場に行くことに強く反対する。介護福祉士の養成校も定員割れが深刻です。いちばん困るのは、一家を養っていくだけの給料をもらえないので、男性ヘルパーが結婚を機に転職してしまうことです。

--人手不足でサービスの提供を断ることもあると聞きますが……。

 時間の空きが発生しないようにヘルパーのシフトを組んでいます。辞められてしまうと対応のしようがないので、ほかの事業所に代わりに入ってもらうことがあります。逆に穴埋めをお願いされることも。07年にコムスンが自主廃業したときは、自治体の事業所連絡会でも協力してコムスンの利用者を別の事業所に振り分けました。しかし、新たなヘルパーを受け入れず、事業所を転々と変える利用者もいます。

--Dさんはどんな気持ちで働いていますか。

 みなさんがおっしゃっていることはすべて共感できます。ただ、私の場合は利用者が3人だけなので、気持ちの面では余裕があります。5人の事務所で、質を重視してケアマネジャーさんともお付き合いしているので、きちんとコミュニケーションは取れています。


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