『もしドラ』編集者の「まずは10万部」の心得

「cakes」CEO加藤貞顕氏に聞く

 IT・ネットの業界に限らず、若くて元気な起業家達が、「スタートアッパー」として世間で注目を集めている。この流れを象徴するひとりが、仲暁子氏だ。 ゴールドマン・サックスに入社した後、Facebook Japanに初期メンバーとして参加。その後、Facebookを活用したソーシャルリクルー ティングサービス『Wantedly』を展開。大企業→スタートアップとキャリアを進めた仲氏が注目のスタートアッパーと対談するのが本連載。彼らはどの ような価値観を持って、起業へと踏み切ったのだろうか。知られていないホンネを探る。
 5人目は、デジタルコンテンツ配信プラットフォーム「cakes」を運営する株式会社ピースオブケイクを立ち上げた加藤貞顕さん。「cakes」は、作家やマンガ家、学者、人気ブロガー、ビジネスマン、写真家、音楽アーティストなど多様なクリエーターが執筆したコンテンツが、1週間150円の購読料で読み放題、という新しいサービス。加藤さんは出版社勤務時代に、編集者として『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』『スタバではグランデを買え!』など、ヒット作を飛ばしてきた。紙の本を扱う世界から、WEBの世界へ移った加藤さんのキャリアを探った。

:今日は、加藤さんのキャリアについてお話を伺いたいと思っています。よろしくお願いします! 編集者時代のお話もたくさん聞きたいのですが、まずはピースオブケイクの事業について、簡単にご紹介していただけますか?

加藤:ピースオブケイクは、「クリエーターや出版社のコンテンツをWEBで配信する仕組み」を作っている会社です。その中でメインとなっている事業が、1週間150円の購読料ですべての記事が読み放題になるというコンテンツ配信プラットフォーム「cakes」です。その上で自分たちのオリジナルの記事をつくってメディアの運営もしています。他社の出版社や、著者さんの作った記事を出していただいたりしています。クリエーティビティを発表するビジネスの場を、紙だけでなくてWEBでも作りたいと思って活動を展開しているところです。

:出版社の編集者だった加藤さんが、どうしてWEBの事業を始めたのか気になるところですが、そもそもなぜ新卒で出版社に就職しようと思われたのですか?

もともと本とコンピュータが好きなギークでした

加藤:僕はもともと、本とコンピュータが好きな子供だったのです。1973年生まれで、堀江貴文さんとかと年齢が近いのですが、小学生時代にマイコンブームが訪れたりして、子供の頃からパソコンを使っていました。だから大学は経済学部に進みましたが、プログラミングをしたり、Linuxのオープンソース活動なんかもしたり、とコンピュータにはまっていました。

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