名実ともに親を越えることが恩返し

「親子間の壁」より高い「志」を持とう

 グローバル化が進む中、親たちは、子供を世界で通用するエリートに育てるため、日々、努力を重ねている。しかし、若手マザーの中には、子育ての仕方がわか らず、周りの助言にも恵まれないケースも多い。そこで、一般的な家庭ながら、子供を国際弁護士、国際金融マン、海外著名大学教員、公認会計士に育て上げた 著者が、読者の皆様からの子育て相談に回答する。

 

今回は、就活中の学生さんから寄せられた人生の悩みに回答します。

【ミセス・パンプキンの人生相談】
 私は現在、就活動中の大学生で、山田(仮名)と申します。
 私は長い間、やりたいことが見つからず、ふらふらとしておりました。しかし、あるときあるきっかけがあって、日本の伝統料理である和食、特に天ぷら料理を中心とした和食料理人になりたい、と思うようになりました。和食文化を広めたり、後世の人へ和食のすばらしさを伝える役割が担える、やりがいのある仕事だと感じるようになりました。
 料理現場の厳しさは自覚しています。私は今後、料理を学ぶことに集中し、遊ぶ時間も自分の舌と美的センスを磨くことに費やし、休みも週1で構わず拘束時間も長いのですが、その分、多くのことを学べる機会と考え、頑張りたいのです。体力も十分で自信はあります。
 しかし、私の両親は反対しており、事務系の仕事につくよう無理に勧めます。実を言えば両親は、他者とコミュニケーションを取ることが苦手な人たちで、外での知り合いや友達もなく、価値観がかなり偏っています。
 両親は、プロの料理人になるには免許が必要であると言い張りますが、私が一流レストランのシェフや支配人などの話を聞き調査した結果では、免許は最初からほぼ必要なく、欲しければ経験を経てから取ったほうがよいとアドバイスをもらいました。現にスーシェフクラスやトップクラスのシェフでも免許を持ってない人は多いのです。
 両親はまた、私の年齢ではプロの料理人になるには遅すぎると言いますが、大学中退や脱サラからのスタートでも料理現場で活躍している人も多く、年齢もあまり関係なくて、やる気基準で採用している料理店は多いのです。
 昔は大卒で職人や料理人は珍しいのですが、今は決して珍しくありません。
 私はこの和食料理人の仕事はきついと理解しています。しかしそれでも、日本の歴史とともに歩んできた和食の世界に魅入られ、事務系の仕事よりも和食の職人になりたいという思いが、日々強くなっています。
 しかし両親は、「職業は、やりたいことよりできることを選ぶものだ」と言います。私はそれは間違っていると思います。やりたい仕事だからできるのだと思うのです。両親といえど万能ではなく、子供のすべてを知るのは不可能です。私自身、今の時点では、実力がないのは認めますが、やりたい気持ちはとても大きいのです。
 問題は私が両親と話し合いをしたくても、両親は一方的な怒鳴り口調で自分の言い分を押し通し、会話が成立しないことです。今、はっきりしていることは、私が和食職人になる道をあきらめたら、一生、後悔するだろうということだけです。
次ページお前に自由をやる。あとは自分で生きろ
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