がんに効く「特効薬的サプリ」はあるのか?

「サプリメントの正体」の著者がやさしく解説①

2兆円ともいわれるサプリメント市場。だが「ええっ! こんなものが原料に使われているの?」といった話や、サプリに「入っているはず」の有効成分が目標値にすぎなかった、といった話が少なくない。
 この短期連載では、医療機関向けの専門メーカー社長で、このほど『サプリメントの正体』(小社刊)を出した田村忠司氏が、サプリメントの実態に迫る。第1回は、がんに効く「特効薬的サプリ」はあるのかについて、解説する。
2兆円市場ともいわれるサプリメント。がんに効くサプリはあるのだろうか?(撮影:梅谷 秀司)

がんの治療も最近は目覚ましく発達していますが、それでもがんにかかってしまった方の心痛は大変なものだと思います。通常の治療のほかにサプリメン トを飲んでいるがん患者さんは多いと聞きます。しかし、「どこぞの秘薬」などといった、特殊なサプリメントに安易に手を出すのは、お勧めできません。

そもそも、どうしてがんになるのか?

まず、がんになったのには必ず原因があります。がんの治療にかかわっているドクターの話を総合すると、がんの原因は大きく2つあり、ひとつは血行障 害です。血行が不良で酸素の供給が不十分な環境は、細胞にとって生きるのが大変です。そこで生まれた、「低酸素状態でも生き延びる能力を身に付けた細胞」 というのが、がんの角度を変えた見方です。

もうひとつは慢性の炎症がある場合です。炎症によってある部分の細胞が死んでしまうと、周りの細胞が分裂して、開いてしまった穴を埋めます。細胞が 分裂する際には、染色体の端にある「テロメア」という部分が短くなります。テロメアが限界を超えて短くなると、細胞はそれ以上分裂することができません。

慢性の炎症があって、その部分の細胞が次々に死んでしまうと、周囲の細胞が一生懸命細胞分裂して、その部分を埋めないといけません。テロメアはどん どん短くなっていき、しまいには細胞は分裂することができなくなります。できてしまった傷を埋めるために、テロメアーゼをもう一度活性化させて、再び分裂 ができるようになった細胞、それががんのもうひとつの顔なのです。

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