シリコンバレーで激化する人材獲得競争

技術者には報酬10億円も

10月13日、米ツイッターのエンジニアリング担当シニアバイスプレジデントが10万ドルを超える報酬を受け取るなど、シリコンバレーでは、高額報酬による人材獲得競争が激化している。写真はツイッターとフェイスブックのロゴ。8月撮影(2013年 ロイター/Dado Ruvic)

[サンフランシスコ 13日 ロイター] - 新規株式公開(IPO)を予定している短文投稿サイトの米ツイッター。高い報酬を受け取る経営陣の中でも、とりわけ目を引くのはエンジニアリング部門のシニアバイスプレジデント、クリストファー・フライ氏だ。

IPO申請書類によると、フライ氏の昨年の報酬は1030万ドル(約10億1400万円)。ディック・コストロ最高経営責任者(CEO)の1150万ドルに次ぐ高額で、アダム・メッシンジャー最高技術責任者(CTO)やアリ・ローガニ最高執行責任者(COO)の報酬を上回っている。

フライ氏が受け取る報酬こそが、シリコンバレーの技術者をめぐる状況を如実に示している。トップクラスの人材が不足する一方、ベンチャーキャピタルの出資を受けた新興企業が爆発的に増加し、技術者の給与をつり上げている。

こうした新興企業への技術系人材紹介を専門とするリビエラ・パートナーズのイアン・グラント氏は、「シリコンバレーでは、優秀な人材の数は平行線をたどっているが、彼らに対する需要は急拡大している」と指摘した。

無料のカフェテリアやシャトルバスの運行などに加え、有能な技術者を獲得するために雇用主が惜しまず提供するサービスは山のように存在する。ベンチャーキャピタリストのベンキー・ガネサン氏は、自身が出資する企業が、引く手あまたの技術者に対し、テスラ・モーターズの電気自動車の1年リースを申し出たと述べた。1カ月当たりの料金は1000ドル前後だという。

IPO文書によると、ツイッターのフライ氏は報酬の多くを自社株として受け取り、その価値は昨年の時点で1010万ドルだった。給与は14万5513ドル、賞与は10万ドルだった。

これを「薄給」とする見方もあるだろう。フェイスブックは2012年にIPOを果たしたが、その前年にエンジニアリング部門のバイスプレジデント、マイク・シュレーファー氏は2440万ドル相当の自社株を受け取った。給与は27万0833ドル、賞与は14万0344ドルだった。ただ、同年のフェイスブックの売上高は37億1000万ドルと、ツイッターの約10倍だった。

グラント氏によると、過去2年間では、紹介先企業でエンジニアリング部門のバイスプレジデントに就いた人材の4分の3は、25万ドルを超える現金報酬を手にしたという。

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