大丸松坂屋が「保育園運営」に本気で挑むワケ 「英語」を軸にした300人超の大規模園を展開
「まさか、保育園を始めるとは」。百貨店業界関係者の間で驚きの声があがった。
大丸松坂屋百貨店を傘下に持つJ.フロントリテイリングは、2019年4月をメドに首都圏で認可外保育施設を開園する。この3月に設立した子会社「JFRこどもみらい」が保育事業を運営する。幼児保育を手掛ける「拓人こども未来」と連携し、教育を軸とした独自プログラムを打ち出す。
「脱・百貨店経営」を掲げるJ.フロントは、稼ぎ頭である小売業以外のサービス分野の強化を図っており、保育園運営は新規事業の第1弾となる。
新規事業としては「婚活」「終活」「保育」の3分野を候補としていたが、最も市場の成長性が期待できるうえ、百貨店の顧客データを効果的に活用できる分野として、まずは保育園事業に照準を定めた。
なぜ大規模保育園を志向するのか
J.フロントが今回公表した保育園事業は、規模が大きいことが特徴の一つだ。自社で保有する商業施設で数十名の園児を対象にする小さな保育園を展開するといったものではない。2019年4月に開園を予定する第1号園は敷地面積300~400坪、2~5歳児まで各3クラス(合計12クラス)、定員342人の大型園を計画する。
基本的には、保育園用に土地や建物を新たに購入する方針だ。2号園以降の計画はいまのところ未定だが、首都圏以外での開園も模索しており、その際は1号園と同程度の大型園を見据えているという。
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