聞く耳を持たない上司が知らない部下の本音 「聞いているつもり」で済ましてはいけない

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メンバーの熱意を削いでいませんか?(写真 : zon / PIXTA)
IT業界出身の人事コンサルタントである小笠原隆夫氏による連載「リーダーは空気をつくれ!」。エンターテインメントコンテンツのポータルサイト「アルファポリス」とのコラボにより一部をお届けする。

リーダーシップのスタイルは人によってさまざまですが、一方的に指示命令を押し付けるだけでは、よいチームを作ることはできません。メンバーと意見を交わしながら、ともにチームをつくり上げようという姿勢が必要です。

しかし、そんなメンバーからの意見を聞いているにもかかわらず、実際にはメンバーの意見を取り入れていないリーダーに出会うことがあります。

アルファポリスビジネス(運営:アルファポリス)の提供記事です

もちろんすべての意見を聞き入れる必要はありませんが、意図をもって「聞き入れない」ことと、「聞いているつもり」で何もしていないことでは、その中身がまったく違います。

特にメンバーのやる気を盛り上げるリーダーは、この「聞いているつもり」には絶対に陥りません。

今回は、メンバーを積極的に参加させ、チームによい空気をもたらすための、部下からの意見や提案の聞き方を考えてみます。

慎重過ぎる性格が裏目になったFさん

Fさんは、メンバーからできるだけ幅広く意見を聞いてチーム運営に取り入れようと思っている、民主的な考え方を持ったリーダー。メンバーとはいつもいろいろ話し合い、「よくコミュニケーションをとっている」という自負があります。

しかしFさんには、提案を歓迎してせっかくいろいろ聞こうとしているのに、メンバーから意見があがってくることが少ないという不満がありました。初めはいろいろ言っていたメンバーが、いざ実行しようとすると、なぜか腰が引けていて積極的に関与しようとしなかったり、最近は意見すら言わなかったりします。

これでは自分が考えるチーム運営はできないと考えたFさんは、ある日のミーティングでメンバー全員に自分が思っている不満を告げ、チーム運営に積極的に関与してほしいと要望しました。

しかし、この話に対してメンバーの表情はどこか不満げです。そんな中で、メンバーの一人が言いにくそうに口を開いたのは、「提案しても結局は取り入れてもらえない」という話でした。

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