オバマ米大統領、予算案採決を強く要請

演説でベイナー下院議長を痛烈に批判

10月3日、オバマ米大統領は共和党のベイナー下院議長が政府機関再開に向けた付帯条件のない暫定予算案の採決を拒否していることを痛烈に批判し、採決を行い「茶番」を終わらせるよう求めた(2013年 ロイター/Jason Reed)

[3日 ロイター] - オバマ米大統領は3日、共和党のベイナー下院議長が政府機関再開に向けた付帯条件のない暫定予算案の採決を拒否していることを痛烈に批判し、採決を行い「茶番」を終わらせるよう求めた。

だが、政府機関の一部閉鎖が3日目を迎える中、財政協議で与野党は互いの主張を崩さず、双方に歩み寄りの兆しは見えていない。

共和党の側近によると、下院共和党は特定の連邦プログラム再開に向けて少なくとも10の個別法案を検討している。

一方、民主党はこうした個別法案によるアプローチは受け入れない姿勢だ。

今月半ばには連邦債務上限の引き上げという一段と複雑な課題が待ち受けており、政府機関閉鎖の問題がこれと重なり、再開に向けた取り組みに影響が出るとの懸念も膨らんでいる。

オバマ大統領はこの日行った演説で、付帯条件なしの予算案をベイナー下院議長が採決にかければ、直ちに可決に十分な支持が共和党議員から集まるにもかかわらず、議長は党内過激派の反発を恐れて採決にかけようとしないとして批判した。

そのうえで「採決を行い、茶番を終わらせ、直ちに(政府機関)閉鎖に終止符を打つ」よう求めた。

大統領はまた、政府機関の閉鎖は痛みを伴うが、債務上限の引き上げで合意できなかった場合の経済全体への影響ははるかに深刻になると警告した。

ベイナー米下院議長の報道官はこの日、議長は米国債がデフォルト(債務不履行)に陥ることはないとの立場を常に示してきたと強調した。ただ、付帯条件なしで債務上限引き上げ法案を下院で可決するには票が足りないとも述べてきたとし、このため歳出削減や改革を条件として付帯した法案が必要になるとの考えを示した。

これより先、米紙ニューヨーク・タイムズは、ベイナー議長がデフォルト阻止に向け民主党の協力も得て上限引き上げ法案を通過させる用意があることを共和党議員に伝えたと報じた。

共和党の一部の穏健派は党の戦略に疑問を示し始めているものの、ベイナー議長は今のところ、国立公園や医療研究など一部の支出を可能にする個別法案で党内をまとめるという戦略を変えていない。

米財務省は、米国債がデフォルト(債務不履行)した場合に生じ得る経済への影響についてまとめた報告書で、債務支払い義務を履行できなければ米国は2007─09年よりも深刻なリセッション(景気後退)に陥る恐れがあると警告した。

報告書では、米政府がデフォルトに陥れば、借り入れコストの上昇や投資の抑制、成長鈍化などの事態を招き、何世代にもわたり経済に悪影響を及ぼし続けると指摘。「デフォルトは前代未聞で壊滅的な打撃を及ぼす可能性がある。信用市場はまひし、ドルは急落し、米国の金利は急上昇しかねない」と分析した。

予算協議の行き詰まりが債務上限引き上げ問題に影響するとの懸念から、3日は各国で株価が下落、ニューヨーク外為市場ではドルが主要通貨バスケットに対し一時8カ月ぶり安値に沈んだ。

市場が注目する米雇用統計をめぐり、米労働省は3日、政府機関の閉鎖により4日に予定していた9月の雇用統計の発表を延期すると明らかにした。

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