五輪会場と空港を直結「韓国高速鉄道」の実力 開幕に間に合った「KTX京江線」開業

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2017年12月21日に江陵駅で開かれたKTX京江線の開業式典で、ラッピング車両の前に並ぶ李洛淵首相ら関係者(筆者撮影)

いよいよ2月9日、韓国・平昌(ピョンチャン)で第23回冬季オリンピック・パラリンピックが開幕する。この開催地へのアクセスを担うのが、新たに開業した韓国高速鉄道(KTX)京江線だ。

オリンピック開催地となる韓国北東部・江原道(カンウォンド)の平昌郡や東海岸の江陵(カンヌン)市は、これまで首都ソウルからのアクセスが悪く、高速バスで約3時間半、在来線は山岳部を避けて南へ大きく迂回し、海岸線を北上するため5時間半以上を要した。このため、日帰りするのも難しい地域であった。オリンピック開催が2011年7月に正式決定した後、そのアクセス改善は重要な課題の一つであった。

これを解決するため、KTX(Korea Train eXpress)専用高速線(HSR)の建設が決定し、2012年6月に着工。3兆7597億ウォン(約3800億円)の事業費を投じ、5年半の工期で昨年12月22日に開業した。

五輪開幕の1カ月半前に開業

12月22日、江陵駅発営業一番列車の出発式で並ぶ乗務員と市長ら(筆者撮影)

営業開始前日の12月21日は、オリンピック開幕の50日前にあたることから江陵駅で盛大な開業式典が開催された。開催前にどうにか間に合わせることができ、関係者の喜びもひとしおだ。

式典には、李洛淵(イ・ナクヨン)首相をはじめ、李熙範(イ・ヒボン)平昌オリンピック組織委員長、崔文洵(チェ・ムンスン)江原道知事、崔明熙(チェ・ミョンヒ)江陵市長ら関係者多数が出席。李組織委員長は「私達は、平昌で築いたものや、会場建設やインフラ整備の効率的な働きを非常に誇りに思っています。7年間にわたり、夢を実現させるために懸命に努力をしてきました」と祝辞を述べた。

文在寅(ムン・ジェイン)大統領も、開業式典より一足早く19日に、オリンピック入場券を購入した一般市民から抽選で選ばれた20名と共に専用列車に試乗した。

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