大人気「特急ヘッドマーク弁当」誕生の秘密 旅の記憶がよみがえる?中身も「沿線の味」

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今まで販売された「ヘッドマーク弁当」のシリーズ。「ひばり」「あさま」「あずさ」の順に発売され、今回は「ひたち」だ(筆者撮影)

人はなぜか鉄道のヘッドマークデザインに惹かれる。間違いなく私もその1人だ。

コレクター気質なので、文具やキーホルダーなどの鉄道グッズをつい買い集めてしまうが、最も多い絵柄はヘッドマークのものだ。

昔から鉄道好きの方たちにとっては、ヘッドマークは思い出の再生装置とも言える。そのデザインを見れば、いろいろな記憶や思い出や情報が蘇ってくるだろう。対照的に、普段、鉄道にそんなに興味を持たない女性でも、ヘッドマークデザインのものは「かわいい!」と手に取ることが多いように思う。

今度は梅のマークの「ひたち」

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そんなヘッドマークを使用したデザインで、ありそうでなかったのがJR東日本リテールネットのオリジナル商品、「特急列車ヘッドマーク弁当」だ。名前のとおり、在来線特急列車のヘッドマークがデザインされた弁当箱に、実際に走っていた沿線にゆかりのある名店が中身を監修している。

昨年7月に第1弾の「ひばり」が出てから、第2弾の「あさま」、第3弾の「あずさ」と続き、今回は第4弾の「ひたち」が登場する。

今回採用された特急「ひたち」の歴史をざっと説明する。

かつての特急「ひたち」(写真:Yoshi / PIXTA)
●特急「ひたち」
1969(昭和44)年に気動車特急として誕生、当時は季節列車として上野駅―いわき駅間を運行していた。その後、1972(昭和47)年に電車特急となり、同時にエル特急に指定される。1989(平成元)年には、「スーパーひたち」651系、1997(平成9)年には「フレッシュひたち」653系が登場し、梅のヘッドマークは消滅。現在は全て新型車両657系に置き換えられ、東京・品川への乗り入れも実現している。「ひたち」は茨城県の一部を除く旧国名「常陸の国」から名付けられた。
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